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ザック「…なぁ、お前。
B3の女が言ったこと…覚えてるか?」
レイ「…うん。」
ザック「あの女の言う通りだと思うとムカつくけどよぉ。
ありゃあ、間違っちゃいねぇんだよ。」
レイ「……違う。
ザックも私も道具じゃない。」
ザック「そこじゃねえ。
んなこたぁ、お前から一度聞いたんだから覚えてる。」
"キャシー「すごいわ!
まだ生きてる!」"
ザック「俺は」
"キャシー「まるで本当に___」"
ザック「俺はな、"化け物"なんだよ。
このバカ力も人を殺す能力も、頑丈な身体も醜い傷跡も…
だから、化け物はそう簡単にくたばらねぇ。
____そうだろ?」
レイ「…。」
ザック「んだよ、変な顔すんな。
"ふつう"化け物って言ったらそういうもんだろうが。
だからそうなんだよ。
俺は、俺にとっては…それが"ふつう"なんだ。」
___コツ、
レイ「待って!」
ザックは歩き出した。
私は急いでそれに着いていく。
レイ「…ザックは自分のことを化け物って言うけど、それは人間じゃないってこと?」
そういうとザックは足を止めた。
ザック「じゃあ聞くけどよ。
お前にとって人間ってなんだ?
何をどうすりゃあ"まともな人間"なんだよ?」
レイ「……。
…神の、望む者……?」
ザック「…お前はバカの一つ覚えか?
とにかく俺はなんであろうとまともなんだ。
(…たとえ思い込みだとしても___)
これが俺の"ふつう"なんだよ。
それともなにか?
お前の言う神様は化け物に殺されるのは許さねぇのか。」
レイ「違う…!!
そんな意味じゃない、そんなこと……ない!!」
ザック「……
(___あぁ、くそ。)
……なに、マジになって返事してんだよ。」
レイ「……。」
ザック「(こいつといると本当に、)
…くだらねぇこと言っちまったな。
(調子が狂う…
こんなのはガキの頃…あの女がいたとき以来だ。)」
……
私たちはどんどん道なりに沿って歩いていく。
すると壁に腹を割かれた蛇の絵が飾ってあった。
あれ?
___この絵、前に…
__ズル、ズルズルズル……
音がした後ろを振り返ると数えきれない程の蛇がいた。
レイ「蛇……」
ザック「ぼーっとしてんな!
走れ!!
今度は本物だ!!!」
蛇は私たちに襲いかかってきた。
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作者名:春猫 | 作成日時:2020年11月27日 7時