[第13話] 決別 ページ3
.
___ｻﾞｧｱｧ…ﾄﾞｼｬｯ
｢食べ物だって与えてないのに残飯漁っていきてるなんて。
気味が悪いったらありゃしない。
まぁ、いいわ。
"これ"、埋めといてちょうだい。｣
ｻﾞｯｸ｢これ…？｣
｢簡単よ。
腐ったゴミを捨てるだけ。
化け物のガキにはお似合いの役割でしょう？｣
ｻﾞｯｸ｢___…｣
｢前にもやらせたことがあるって旦那が言ってたわ。
バケモノでも命令すれば道具として使えるのね。｣
ｻﾞｯｸ｢……ッ。｣
____ｻﾞｸｯ、ｻﾞｯ
｢あははっ、本当に黙って埋め始めたわ。
便利なものね。
残飯の処理もしてくれるなんて、ゴミ箱の悪臭も減って助かるわ。
生かしておくだけありがたく思いなさい。
あはははっ。｣
___ｻﾞｯ、ｻﾞｯ…
ｻﾞｯｸ｢……。｣
__｢あなた、またそのスプラッター映画見てるの？｣
__｢好きなんだよ、これ。
脳天気なバカどもが殺されるのが。｣
__｢悪趣味ね。
殺人鬼が死なない映画なんて私は嫌いよ。｣
ｻﾞｯｸ｢化け物…道具…
俺は…｣
ーー｢…ク｣
ｻﾞｯｸ｢俺は…｣
ーー｢…ック。｣
ｻﾞｯｸ｢俺はｯ｣
ーー｢__ザック。｣
ーーー
ｻﾞｯｸ｢…！｣
ﾚｲ｢…起きた？｣
ｻﾞｯｸ｢……。｣ｷﾞﾘｯ
ｻﾞｯｸ｢……もう行けんだな？｣
ﾚｲ｢うん、大丈夫。
だいぶスッキリした。｣
ｻﾞｯｸ｢なら行くぞ。
お前のせいでムカつくもん見ちまった。｣
ﾚｲ｢……？｣
私達は奥へ奥へ進んでいく。
……
｢オﾞァアアァアア…｣
檻の中から聞こえる呻き声。
ｻﾞｯｸ｢"一生飼い殺し"……か。｣
ｷｬｼｰ〔あーっははははは！！！
来るのが随分遅かったわねぇ。
お昼寝でもしてたのかしらぁ？
___ねぇ、せっかくだからもう一度聞いてあげるわ。
牢獄で一生を過ごすのはどう？〕
ｻﾞｯｸ｢……だから入らねえって言ってんだろうが。
しつこいんだよ。
どーせ、ろくなもんじゃねえ。
だから何度も聞いてくんな。｣
ｷｬｼｰ〔あら、つれない。
私を楽しませてくれる道具にはなってくれないのね？〕
ｻﾞｯｸ｢…あぁ？｣
ｷｬｼｰ〔__道具っていうのはね、あなた達のことを言ってるのよ？
だってあなた達見てるとほんと可笑しいんだもの！
ずいぶん変な約束ごとをしているのね？
危うくってお互いの身勝手を押し付けたただの約束。
利害は一致しているように見えるけどお互いが道具に過ぎない。
___でも、本当の道具はどっちなのかしら？〕
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 30人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
春猫(プロフ) - もちもちさん» もちもちさん、コメントありがとうございます！頑張ります！ (2020年11月14日 20時) (
レス) id: 04f98dae4c (このIDを非表示/違反報告)
もちもち - 面白いです！これからも投稿頑張って下さい！ (2020年11月14日 17時) (レス) id: 605db3ee9e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：春猫
| 作成日時：2020年11月11日 7時
