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壁に何か貼られてる。
レイ「新聞…?」
【連続殺人鬼
__××年××月××日。
××州××の道路で男性の遺体が発見された。
切り傷からこの町を騒がしている連続殺人鬼の仕業と見られる。
事件が起こったのは「明日、新車が届く」とうれしそうに同僚に語っていた翌日である。】
『最悪なタイミングだね…』
レイ「殺人事件の記事か…気味が悪い…
早くこんな所出たい。」
中々バッサリ言う子だ、この子。
私たちはどんどん進んでいく。
それしか、方法はないんだから。
『…レイ、下がって。』
レイ「え…
!」
血だ。
レイ「……大丈夫だよ、夢女。
私、大丈夫だから。」
『痩せ我慢はダ__ッ』ゾッ…
どうしてそんな驚かないの?
どうして喚き散らさないの。
確かにレイは大人っぽいよ。
でもまだ全然子供で、私だって喚き散らしたいぐらいなのに…
私は鳥肌が立った。
この子…一体何を"隠して"…?
レイ「食べかけのスナック菓子がある…
もしかしたら誰か怪我してるのかも…」
『…ぁ、確かにそう…かもね。』
【ここにはフロアごとに似つかわしい者たちがいる。
その者は自分のフロア以外からは出ていけない規則がある。
そのフロアの者に殺されたくなければ別のフロアへ上がるほかない。】
ガサッ
レイ「!
小鳥…?」
__ピィ
『こ、っっっわかった…』バクバク…
心臓が大きく鳴った。
レイ「どうしてこんなところに…
…こっちにおいで。
そうだ、これ食べるかな。」
『あっっ、いつの間に持ってきたの、そのスナック菓子!』
バサバサッ…
小鳥は私たちの方に飛んでくるが怪我をしていて、飛べなかった。
レイ「怪我をしてる…?
片方の翼が血まみれだ…
ほら、これ食べられる?
…良かった、全部食べてもいいんだよ。
…可愛いな。」
『……ふふ。』
ここだけ見るとレイは普通の女の子だ。
二人…いや一匹と一人は可愛い空間だ。
背景が残念だけど。
レイ「食べただけじゃまだ飛べないよね。
…治してあげないと。
夢女、小鳥…持っててくれる?
包帯巻くから…」
『あ、はい。分かりました。』
しゅる…
レイ「これで大丈夫。でも心配だから連れていくね。」
…ガタッ、ガタンッ!
レイ「!
音が、近い…?」
バサバサッ
___ピィッッ
『ちょちょ、暴れない方が…!
…めっちゃ逃げるじゃん!!』
レイ「ダメだよ、逃げちゃ。
…大丈夫、怖くないよ。」
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春猫(プロフ) - 夜トさん» 夜トさん、コメントありがとうございます!更新頑張ります! (2020年11月1日 11時) (レス) id: 04f98dae4c (このIDを非表示/違反報告)
夜ト(プロフ) - 続きが気になります、更新楽しみにしてます。 (2020年11月1日 11時) (レス) id: bd201871c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:春猫 | 作成日時:2020年10月30日 8時