. ページ12
.
ﾀﾞﾆｰ｢なのに今は恐怖におびえた目をしてしまって…まるで普通の目のようで…
僕は悲しい。
君の本当にキレイな目を見たい…
この悪夢から目を覚ませば君の瞳に映る、あの青い月のような美しい静けさは戻ってくるのかな…
ねぇ、レイチェル。
僕はね、君の瞳のそばで生きていたいんだよ。｣
『それ以上、やめていただけますか。』
ﾚｲ｢…先生？｣
ﾀﾞﾆｰ｢さて、捜し物手伝ってくれるかい？
僕はこの部屋を探す。
君にはあそこの奥の部屋を探して欲しい。｣
ﾚｲ｢…な、なにを探せばいいの？｣
ﾀﾞﾆｰ｢覚えてないのかい？
ヒントをあげる。
『僕の瞳はアレキサンドライト』。
…この奥は暗いから気をつけて。｣
レイはそのまま奥の部屋と進んで行った。
『……で、なんで私を行かせないんですか。』
ﾀﾞﾆｰ｢なにがだい？｣
『わざわざ行かせないようにレイを先に行かせて、一体なにを…
貴方だってあの人と同じ殺人…ッ！！』
___そっ。
彼は私の手を取った。
ﾀﾞﾆｰ｢あぁ、さっき力が強かったみたいだね。
…手当をしてあげる、こっちにおいで。｣
『いいです！！
そんなことしなくても！
って人の話聞いてます！？』
しゅるしゅると手馴れたように巻かれていく包帯。
湿布くさい…
ﾀﾞﾆｰ｢はい、できた。｣
『…あり、がとうございます。』
ﾀﾞﾆｰ｢うん。｣
『それでは私は行きたいところがあるので。』
行きたいところ、それはさっきの文章のところだ。
読めなかったがために気になるのだ。
…もし、あれが意図的に隠されたものだったら？
……見に行かなきゃ。
ﾀﾞﾆｰ｢……そうかい、気をつけてね。｣
___ｶﾞﾁｬｯ
『よし…』
ここの確か、あの壁…
…ほこりを払おう。
___ｸﾞﾗｯ
『わっ！！！？』
視界がぐるりと回り、天井が見えた。
背中は柔らかい。そして、目の前にはダニーさんだ。
ベッドの上か…！
『…一体なんなんですか。
話していただけます？』
ﾀﾞﾆｰ｢僕は言っただろう？
目を大事にしなさい、と…｣
『はっ…私を殺すんですか。』
ﾀﾞﾆｰ｢最初はそうしようと思っていたよ。
でも、君の目は珍しいんだ。｣
『珍しい…？』
ﾀﾞﾆｰ｢光の入る量によって濃くなったり薄くなったりする紫色の瞳。
まだ僕のコレクションにはないんだ。｣
『コレ、クション…』
ﾀﾞﾆｰ｢君の瞳が欲しいんだよ、夢女！！｣
やっぱり狂ってる！！！
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 93人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
春猫(プロフ) - 夜トさん» 夜トさん、コメントありがとうございます！更新頑張ります！ (2020年11月1日 11時) (
レス) id: 04f98dae4c (このIDを非表示/違反報告)
夜ト(プロフ) - 続きが気になります、更新楽しみにしてます。 (2020年11月1日 11時) (レス) id: bd201871c1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：春猫
| 作成日時：2020年10月30日 8時
