. ページ11
.
ダニー「大丈夫。
怖がらなくてもいいよ、レイチェル。
ふた…3人でゆっくり過ごせばなにか良いことが起こるかもしれない。
レイチェルにも僕にとっても、良いことが。
ね。」
これ、私…殺されるんじゃない?
見てわかるぐらい私は毛嫌いされている。
レイから離れたら私はきっと…
殺される。
殺される前に…逃げよう。
レイも連れて。
ダニー「ほら、こっちの部屋にも行ってみよう。
ね、夢女さん?」
[sick room]
レイ「ベッド…?
…なんだか病院の個室みたい…
なにか書いてある。」
【自分の望みを知っているか。
欲望を知っているか。
それが本望であるならば抗う意味など無に等しい。
なぜならそんな意味すらここにいる君は持たないのだから。
ただし望みには対価がいる。
ルールは破らぬように。】
レイ「この壁の文字…前のフロアにも…
それにルールって…?」
ダニー「ここにはきっとルールがあるんだ。
例えば君の襲った奴はここまで追いかけてこなかった。
なにかしらの決まりがあるんだろうね。」
レイ「…じゃあこの望みって?」
ダニー「さぁ、それは人によって違うだろうね。
…そうだな、僕なら
____キレイな目が欲しいな。
僕は片目が良くなくてね。色も嫌いなんだ。
レイチェル。君のような目が僕のだったら、それはそれは素敵だろうね。」
こっっっわ…。
やっぱりヤバい人だよ、この人。
ダニー「さぁ、他の部屋も見てみよう。」
レイ「…
(なんだろう。ホコリでよく見えないけど隣にも…何か…)」
『レイ?何かある?』
レイ「…夢女、ここ。」
『あー…待ってね、少し払…』
__ガシッ
払おうとした手を誰かに止められる。
ダニー「やめなさい!!!
目にゴミが入る。」
___ギチギチ…
『…ッ』
手はどんどん締め付けられていく。
…痛いなぁ!!!
ダニー「…レイチェル、君は目を大事にしなさい。
夢女さんも……珍しい色の目なんだから。大事に、ね。」
『……ッ。』
ダニー「あぁ、思い出した!
さっきの行き止まりのドアの鍵、僕が持ってたんだった。
ゆっくり過ごすのも楽しかったけど、そろそろ行ってみようか。」
……
レイ「手術室…?
なんでこんな部屋が…」
ダニー「ねぇ、レイチェル。
___君の目…よく見せてくれないか?」
レイ「…?」
ダニー「あぁ、レイチェル。
君の目は本当にキレイだ。僕の母に似て…」
.
93人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
春猫(プロフ) - 夜トさん» 夜トさん、コメントありがとうございます!更新頑張ります! (2020年11月1日 11時) (レス) id: 04f98dae4c (このIDを非表示/違反報告)
夜ト(プロフ) - 続きが気になります、更新楽しみにしてます。 (2020年11月1日 11時) (レス) id: bd201871c1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:春猫 | 作成日時:2020年10月30日 8時