野良５０ ページ12
着替えがいつのまにかおいてあり、それに着替えることにした。ありがたいぜ。
Tシャツと短パンだったがやけにでかすぎる。
短パンが隠れそうなぐらいだ。
下に何もはいてないみたいだ。
……さすがにそんな状況はキモすぎるためギリギリまで短パンを下げた。
そのままオレはリビングに戻った。
『ライダーくん着替えありがたいけどちょいと緩すぎやしないかい？』
「当たり前だろ。オレでもでけぇサイズなんだからよ。」
『あ、そーなの。』
わざわざこんなオーバーサイズを買ったのね。
「なんつーか、ひょろっちいな。」
『お？ケンカする？』
オレの心ではガンガンとバトル開始のコングが鳴っている。
ライダーくんは笑いを堪えながら例のオムライスを持ってきた。
少し心がはねあがったがそれを言うとまたコドモ扱いされそうなので言わない。
ケチャップをかけていたのを見てオレはライダーくんに近寄った。
『オレ！ライダーくんのかける！』
両手を出してくれくれ合図をするとわりとすんなり渡してくれた。
「変なこと書くなよ？」
『LOVEって書こうとしたのバレてたか…』
「それは書け。」
『メイド喫茶やったるわ！』
ライダーくんは爆笑しながらオレにイカホを向けた。
『見てろよー？う"ぅあ"ー……
おかえりなさいませっ！ご主人サマ☆』
オレも自分の出した声があまりにかわいすぎてライダーくんと一緒に台所に転がって笑った。
『ひっー……あはははっ！』
「くだらねぇ！」
と言いながらも涙出しながら笑ってるのばれてるぞ！
『はっー…あ、もえもえきゅーん、と…』
棒読みでいいながらケチャップでLOVEと書いた文字は今までのことをいやでも思い出させてくる。
せっかくおさまったのにまた笑いが込み上げてくる。
ライダーくんに至ってはさっき撮ってたであろう写真と動画を見返している。
明日には黒歴史として生まれ変わっているだろうから早急に消して欲しい。
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