もう一度だけ (ページ8)

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7話　貴方しかいないから。ページ8

目黒side

彼女がいた。

とっても可愛くて、明るくて、俺の太陽みたいな人だった。

なのに、最後は月みたいに冷たくて。

最後の2人きりの部屋。

動かない君を見て、俺は泣くことしかできなかった。

…あれから俺は生きてる心地がしない。

きっとこの先ずっと。

そんなある日、新しいマネージャーさんが来た。

名前は、白川花蓮さん。

どこか夏実に似ていて、少し胸が苦しくなった。

白川さんは仕事ができる人で、何より、俺たちの気持ちをこれだけの短期間で汲み取ってくれた。

でもね、このカスタムは夏実以外言ってないんだ。

けど、きっと違うから。

偶然。

たまたま俺の好きなカスタムを知っただけ。

そう、思いたかった。

『ただいまー。』

家に帰っても誰もいない部屋に1人。

…これからずっと、俺は1人だと思う。

俺が愛せるのは夏実だけだから…。