モデブの憂鬱【青葉城西】

モブ＆デブ4 ページ5

ー国見ー






｢岩ちゃん！！もふもふしたい！！！｣




｢うるせぇそこらの女子のケツでもふもふしてろ｣




なにこの会話。



うちのキャプテンと副キャプテン。



二人でやってればいいだろう、と息をついた瞬間に俺が巻き込まれた。



｢ねぇ国見ちゃん！！国見ちゃんのクラスで俺に興味がなくて太ってる子いない！？｣



｢いませんね｣



即答して返すとまた眠気が襲ってくる。



とうとう及川さんが泣き出した。



めんどくさいな。



｢探しときます｣



なんか、教室にいた気がするから。



あれ、いたっけ？いやいたよな。



いたっけ？←



そんな朝練事情。




朝練が終わって教室いくと、クラスの男子が外にバレーボールが落ちていたとボールを渡してきた。



なぜ今。



しかも投げてきたのでボールを取り損ねてポンポンポンと端の机に当たる。



誰もいないのか、とめんどくさいな。



あれ、よく見ると誰かいる？



いや、幽霊とかじゃなくて。



早川さんが誰かと喋っている。思い出した、たしか、佐藤……だっけ。



１回入学式のときにぶつかってあの柔らかさを覚えていた。



｢ごめん、ボールとってもらえる？｣


と、お願いする。



そしたらどうしたと思う？



体を折り曲げたんだよ。



しかもそれで届いてない。言っちゃダメだけど腹の脂肪が見事に邪魔しているんだ。



あ、もうダメだ



｢……ぶふぅっ……！｣



ごめん佐藤、もう笑いが止まらない

モブ＆デブ5→←モブ＆デブ3

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す