モデブの憂鬱【青葉城西】

モブ＆デブ34 ページ35

そうして連れられて来たのは体育館。




やはりこの前、来ていたバレー部だった。



｢ちわっす！｣



オレンジ頭が挨拶をして中に入る。



｢珍しいな日向が遅れるなんて！｣



灰色の泣きぼくろさんがやってくる。



あ、菅さん！と反応する日向？くん。



｢道に迷ってたみたいなんで、連れてきました！｣



私を見ながらそう言った。



日向くんの後ろを見ている菅さんという人。



｢ん？誰がいるべ？｣



『‥‥っ』



やっぱり突きつけられる事実。



悲しくなる事実



こんな時くらい、気づいて欲しい。




｢あ？A何やってんだよ？｣



救世主は影山くんで。




『‥‥道に、迷ってた』



誰と話してんだよ影山？と菅さんが言う。



｢俺のいとこです。ほら、｣



そう、言いながら私を前に出す。



結構近くまで押された。



菅さんの顔がすぐ近くにある。



｢‥‥！？わぁっ！？いつの間に！？｣



『‥‥‥‥すい、ません？』



ざわざわ、と驚きを隠せない体育館の中。



多分みんなが思ったと思う。







《影、うっす！》






《デブだな》






慣れてしまったその言葉。





そんな言葉の鎖を解いてくれるのは









だぁれ？

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