モデブの憂鬱【青葉城西】

モブ＆デブ29 ページ30

ー国見ー



この頃、佐藤が可愛くなったと思うのは俺だけだろうか。




｢いやー、Aちゃん可愛くなったよねー｣



あ、俺だけじゃなかった。



そうですね、と適当に返すけど



｢え、国見ちゃんがライバルなの！？｣



喰らいつかれた。




そんなわけないじゃないですか。




俺みたいな無気力モブが一応主人公と結ばれるはずがない。



佐藤がやっていた顔をなくすのを習得したいくらいだ。



あ、どこかの田中くんになってしまう。




｢んー国見ちゃんもかー。｣




｢‥‥どういうことですか。｣



モブ、って思ってるのも、Aちゃんと似てるよね、と言われる。




佐藤と同じ、それが少し、嬉しいなんて。




じゃ、質問ね、と突如始まる心理テスト的なもの。




｢Aちゃんをすぐに見つけられる。｣




｢はい。影薄かったのに、いつの間にか｣




｢うぐ、じゃあ、暇な時はAちゃんのことを考えてる。｣



｢んー･･･は、い｣




｢oh......。最後に、Aちゃんの笑顔を見ると、幸せな気分になる。｣




｢‥‥は‥‥い。嫌なことが、忘れられます｣



あれ、これって‥‥









｢それが恋だよ国見ちゃんんんんんんんん！？｣

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