溺愛男子 ７【岩橋玄樹】

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その動きに逆立った心がどんどん静まっていった。



もっともっと玄樹の存在を感じたくて、

玄樹の肩に顔を埋めて息を大きく吸い込んだ。






大好きな、あなたの香り。





貴「ははっ、玄樹の匂いだ。」

玄「何笑ってんだよ。」



「当たり前だろ。」と少し拗ねたような言う玄樹に、




貴「私もこの匂いになりたい。」



口を少し尖らせてそう呟けば、真っ赤な顔の玄樹が目に入る。






あまりの玄樹の照れっぷりに、こっちまで赤面が移りそうだ。




玄樹にしがみ付きながら必死に言葉を続ける。





貴「玄樹といたい。玄樹と暮らしたい。玄樹と同じ匂いになるくらい、一緒にいたい…っ。」


玄樹の背中に回した手で皺になるくらい玄樹のシャツを強く握る。







大好きな人と…離れたくなんかない。





玄「A、どうした…？」





玄樹が優しい口調で尋ねてくれる。









貴「今日、両親が離婚したんだ。」




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