溺愛男子【岩橋玄樹】 (ページ12)

今日:11 hit、昨日:0 hit、合計:127,715 hit

3 ページ12

.

玄「芸能人って恋愛対象としてありなの？」

貴「んー…、わかんないけど、好きになったら別に関係ないんじゃない？芸能人でも一般人でも…」

よくわかんないけど、とりあえず質問に答えていると

突然、隣の男の子は身体を起こしてこっちに振り返った。

玄「だよね。好きになったら関係ないよな。好きにさせればいいんだし。」

貴「え、あ…あの…？」

急に明るくなって話しだすから思わず身体を後ろに引いて距離をとる。

玄「玄樹。」

貴「は？」

玄「名前。俺は、岩橋玄樹」

あれ？ジャニーズJr.の岩橋くんと同姓同名……。

これ、偶然なのかな？

まさか…本物だったりして…。

って考えていたら、テンパってしまった。

「あ…、ああ！玄樹くんね。素敵な名前！～玄樹くんこそぴったり！」

玄樹くんは少し驚いた表情をしたけど、

すぐに思わず見惚れてしまうくらい美しく優しい微笑みを私に向けてきた。

玄「玄樹でいいよ。くんって付けないで。どうせ、同い年なんだからさ。」

貴「えぇ！マジで！……わ、わかった。」

だぁから、そんな顔で見ないでよー！

これだからジャニーズはっ！！

常日頃からオーラ垂れ流しだよ！

あ、そうだった。

私の中ではジャニーズ確定だけど、一応聞いとこう。

貴「玄樹はジャニーズ？」

玄樹は一瞬黙ったけど、細長く少し骨張った綺麗な指をゆっくり私に伸ばしてきた。

私の頬に手を当てながら、

玄「うん。嫌？」

と悩ましげな不安のある声で聞いてきた。

その仕草に微かに心臓が反応したけど、私はそれが何を示しているのか分からなかった。

貴「…別に、関係ないよ。私を助けてくれた人がどんな人でも、感謝の気持ちに変わりはない。」

玄「そう。」

少し空気が震えた気がした。

玄「そういえば、A学校は？」

さっきまでとガラッと雰囲気を変えた玄樹が妙に真剣な面持ちで聞いてきた。

貴「へ…？昨日から、夏休み…だけど？」

変な人だ。

ジャニーズが見知らぬ女の学校の心配をしてるよ。

玄「ならちょうど良いね。今日からここで暮らして？」

.