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私が葛葉くんの家を初めて訪れた日から3日が経った。
私の日常生活に、明らかな「異変」が起きている。
それは____
.
「でさぁ〜、その時葛葉がね〜?……………って、Aちゃーん、聞いてる?」
そう、叶さん。
2日もの間ずっと、なぜか私に話しかけてくる。
挙句の果てには、LINEの交換までさせられた。
これほどまで私に執着して、一体何が目的なんだろう……?
女子からの冷たい視線が痛いので、なるべく校内では話しかけて欲しくないところだが、幸い今いる場所は昇降口で人も少ない。
どうやって叶さんを飽きさせようか、考えていた時だった。
ピコン。
手元のスマホが光る。LINEの通知だ。
ちょうどいい。一緒に帰ろうって誰か誘ってくれ………
ロックを外しながら考える。
にしても誰からだろう。既読をつけないように長押しして確認する。
.
『_____え?』
液晶に表示されたのは
【今日一緒に帰れる?】
の文字。相手は____
.
叶さん。
『………えっと、特に用事はないので大丈夫ですけど…?』
おもむろに口を開いてそう返事すると、叶さんの表情はこれまでにないくらい綻んだ。
そして、他愛もない話をして数十分歩いて着いたのは____
あの、館。
.
『…………ここ、葛葉さんの家…ですよね?』
そう問う私の声は聞こえないふりだろうか、叶さんは気にせず私の手を引いて扉を押していた。
「くーずはー。Aちゃん連れてきたよ〜」
靴を脱ぎながら上に向かって叫ぶ叶さん。私の事気にしなさすぎでは…?
何をすればいいかわからずあたふたする私に叶さんは手を差し出した。
「あがっていいよ?」
叶さんにそう言われるが、さすがに他人の家は誰でも躊躇するだろう。
え……え………と右往左往する私を見て、叶さんは小さなため息をついた。
「はーやーく!はやく!」
叶さんに急かされ恐る恐る靴を脱ぐと、脱いだ瞬間に力強く手をひかれた。
階段をかけ上り、突き当たりの部屋の前でとまる。
「くずはー。Aちゃん隣の部屋いれるよ〜」
「……うい」
扉越しに会話する彼ら。
え、私なにされるの…?
葛葉くんがいるであろう部屋の隣の部屋に押し入れられる。
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「Aちゃんさ、ゲームできたりする?」
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まにる(プロフ) - ユイガさん» ありがとうございますー!!私もユイガさんの作品すごい好きでいつも見てます😭ユイガさんもがんばってくださいー!!🥲 (2022年11月20日 17時) (レス) id: f68424a15e (このIDを非表示/違反報告)
ユイガ(プロフ) - これからの展開が気になります!作者様のペースで更新頑張ってください!! (2022年11月20日 16時) (レス) @page39 id: a6327be762 (このIDを非表示/違反報告)
灰色(プロフ) - まにるさん» 2コメ失礼します…ニンチサレテタッッウレチイッッ超絶応援シテマツッッッ!!! (2022年11月20日 13時) (レス) @page39 id: 23840e3b5f (このIDを非表示/違反報告)
まにる(プロフ) - 灰色さん» こちらこそ灰色さんの作品めちゃくちゃ見てます超応援してます😭😭ありがとうございます!!! (2022年11月20日 13時) (レス) id: f68424a15e (このIDを非表示/違反報告)
灰色(プロフ) - これからの展開が楽しみ過ぎる…!どうなっていくんや…!?というワクワクが止まらない…応援してます! (2022年11月20日 12時) (レス) id: 23840e3b5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まにる | 作成日時:2022年11月12日 10時