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葛葉side
Aが友達と遊ぶと言って出かけたから、今家には俺一人だ。
Aを見送ってから、ゲームしたりYouTubeを見たりしていたらあっという間に辺りは赤色に染まっていた。
ゲーミングチェアの上で腕を伸ばしていると、薄暗い部屋の中でスマホが震動していることに気づく。
「ん〜…」
Aからだった。内容は…
遅くなるから飯を作れない、先に食べてて欲しいとのこと。
いつもは早いうちに帰ってきて飯を作ってくれるAにしては珍しいな、と思いつつも、家事が出来ない俺に代わって日頃から料理も洗濯も掃除もやってくれるAにはとても感謝している。
じゃあ今日はウーバーでも頼むか。
アプリを開きながらキッチンへ行き冷蔵庫を開け、毎度おなじみのいちごミルクを出す…
「…え、ないじゃん」
はずだったのだが、冷蔵庫の中にいつものペットボトルは見当たらない。
くっそ、切らしてたか…
普段から買い物もAに任せっきりにしているためAは全く悪くなく、どう考えても俺が自分で買い物に行かないのが悪い。
たまには俺も自分から家事やらなきゃだな、誰かにそう言われた感じがした。よし、コンビニ行こう。
家からすぐだしこのままでいいか、とサンダルを履いて家を出る。Aは何貰ったら喜ぶかな、とりあえずケーキ…?いやでも…うーん…
なんてことを考えながら暗い道をひとりで歩く。
最終的に、プリンを俺とAの分の2つ買っていくことにした。
コンビニの眩しい光が見えてきて、向こう側からも人影が近づいていることに気づく。
ここら辺人通り少ないのにめずらしー、なんて呑気に考えていた。
コンビニがさらに近づいて、その人影がより鮮明に見える。
え、あれ、A?
いやいやそんなわけないよな、と半笑いでもう一度じっくり見つめる。
.
紛れもなくAだった。
身長の高い男と並んで歩いていた。
静かな街の中で、その男が「A」と呼んでいる声だけが聞こえた。
は、意味わかんねえ。何それ、浮気?
俺の事好きなんじゃねーの。
気づいたら俺は今来た道を走って戻っていた。
いやいや、嘘でしょ。
Aに限ってそんな事するわけないって。
そう信じてるけど、じゃああの男はなんなんだよ。誰なんだよ。
まともに前も見れず気づいたら家に居た。
Aが帰ってきたら聞こう、勘違いの可能性だって十分にある。さりげなく、優しく聞こう。うん、大丈夫。
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まにる(プロフ) - ユイガさん» ありがとうございますー!!私もユイガさんの作品すごい好きでいつも見てます😭ユイガさんもがんばってくださいー!!🥲 (2022年11月20日 17時) (レス) id: f68424a15e (このIDを非表示/違反報告)
ユイガ(プロフ) - これからの展開が気になります!作者様のペースで更新頑張ってください!! (2022年11月20日 16時) (レス) @page39 id: a6327be762 (このIDを非表示/違反報告)
灰色(プロフ) - まにるさん» 2コメ失礼します…ニンチサレテタッッウレチイッッ超絶応援シテマツッッッ!!! (2022年11月20日 13時) (レス) @page39 id: 23840e3b5f (このIDを非表示/違反報告)
まにる(プロフ) - 灰色さん» こちらこそ灰色さんの作品めちゃくちゃ見てます超応援してます😭😭ありがとうございます!!! (2022年11月20日 13時) (レス) id: f68424a15e (このIDを非表示/違反報告)
灰色(プロフ) - これからの展開が楽しみ過ぎる…!どうなっていくんや…!?というワクワクが止まらない…応援してます! (2022年11月20日 12時) (レス) id: 23840e3b5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まにる | 作成日時:2022年11月12日 10時