小さな恋物語

朝顔　creep 尾崎 ページ31

「…あれ？」


目を覚ますと、そこには私一人きり

いつも、私の横ですうすうと寝息を立てる、あの愛しい寝顔はどこにもない


…あぁ


「今日、水曜日か…」


そんな呟きは、静寂の中に沈んで消えた


テレビを点けると、今の時刻が表示される


『8時18分』


…終わっちゃったか

仕方なく録画画面に切り替えて、一番新しい録画データを流した


テレビの奥には、スーツ姿の彼

寝ぼけ眼を擦りながら、ソファーに座ってそんな彼を見る


行く時、ちゃんと朝ごはん食べたかな

起きて作ってあげたらよかった


今日が最後なんでしょ？

あーあ、すっかり慣れちゃって


聞き慣れない呼ばれ方

やっぱ、なんかむず痒い


食レポなんて出来るの？

ほら、下手くそ


女の子の名前呼ぶの、照れくさいの？

バカみたい


…何だ、頑張ってるっじゃん


音声と映像がぷつりと途切れて、再び録画一覧の画面に戻った

と、同時に、玄関のドアが開く


テレビを消して、足音が近付くのを待った

そして、待ちくたびれたなら


「ただいま」


さっきまでテレビの向こうに居た、愛しい笑顔がすぐそこに


「…おかえり」


朝日の目映さに目を細めれば

蝉の声も聞こえない、夏の終わりの朝が始まる






「お疲れ」

「どーも」






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尾崎さん、めざましテレビの八月のマンスリーエンタメプレゼンター、お疲れ様でした！

八月中に書こうと思ってたのに…。遅れてしまってすみません

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