やからちゃうねん！ （5）

#238 ページ48

剛 side




『し…つよ…、つよし…』





……ん……？





剛「……、」





……ぁ…。





光「やっと起きた」





…、……っ！！





剛「今何時っ？！」





光「６時や」





剛「うそっ、…そんな…」





辺りは真っ赤で、寝てる僕に気を遣ってくれたんやろう。


光一はこの時間までそっとしといてくれた。





光「…目、…もう大丈夫みたいやな」





剛「…ぁ…うん…」





光「ほんなら行こうか。剛くんそのまま講堂はあかんから」





そっか。僕 まだ着替えてへんやった…。





剛「光一は寝た？」





光「いや、、ほら行くで」





剛「あ待って！」





二人で空き教室を出る。


キョロキョロ左右を確認する光一を見て気づかれないように笑った。





光「じゃあ、」





剛「うん」





生徒会列に行こうとする光一を見送ろうと、





光「そや剛、」





振り返った。


形のよい唇が微かに開いてる。





剛「なに？」





光「なんか聞かれたら『保健室におった』て言うとけ」





剛「…保健室？」





光「そ、」





また『くるっ』と向きを変えて歩いていった。


保健室…、保健室…。


なんのことやろ…。





「あ！堂本くん！！」



「！！、姫！！」





剛「？ どうかしたん？」





「どこ行ってたのっ？！」


「全然会わなくて探しちゃったよ！」





…ぁ…。


え、…と。





「姫 すっげぇ探したんだけど！」


「全然いなかったよな！」


「あぁ！」





剛「な、んか僕に用事があったとか」





「特にないんだけどね(笑)」


「何してるんだろ〜って(笑)」





剛「そっか」





「俺は姫に会いたかったー！！」


「おいっ、うるせぇって」


「ダメだ…っ、充電しなきゃ…っ」





剛「っう”…」





苦し…っ、、





「会いたかった〜っ////」


「一緒に廻ろうと思ったのに…」





剛「離せ…っや、」





「もうちょっと〜…」


「おい 次変われよ」


「俺もー。次の次〜」





剛「やっ、…苦しい…て…っ」





なんで男に抱きつかれなあかんねん…っ、、





「『やっ』て…、、///可愛い…///」


「やばいな///」


「ぁ、で どこにいたの？」





剛「っ…え？」





「もう離せって しゃべれないだろ」


「…はぁ〜…///まじ可愛い…」





剛「どこ、て…」





『なんか聞かれたら”保健室におった”て言うとけ』





…ぁあ！





剛「保健室！…におった…」

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