やからちゃうねん！ （5）

#233 ページ43

光一 side



『おばけ屋敷』


そう書かれた廊下のチラシから目が逸らせない。





剛「次どこ行く〜？」





…。


行きたい！





光「剛くん 涼しくなりたい？」





剛「おばけ屋敷なら行かへんで〜」





……速い。


なにもかも速い。





剛「光一の考えとることなんて大体わかるわ」





光「ええやん 行こうや」





剛「イヤや。一人なら行ってきてもええで？」





光「そんなん楽しくないやん」





剛「僕が行っても楽しくないもん」





光「楽しい。剛くんとなら楽しい」





絶対。１００％そう言える自信がある。





剛「…」





え、なに？そんなじっと見て…、、





光「行ってく 剛「行かへん」なんでやねん！」





これはもう行きませんねぇ。





光「しゃあないなぁ…」





ー がしっ





剛「そっちおばけの方や」





光「…バレた？」





剛「バレるわ もうそっちの領域 絶対…っ、絶対！行かへんからな！」





領域て、、広すぎるやろ。





光「じゃぁ… 剛「フリーマーケットってなんやろ」…」





買い物か。





光「行こうか」





剛「うん ３階やね」





光「…？」





…これも３階や。





剛「わぁ…、見て光一！結構あるよ！」





光「え、めっちゃ安い」





そこは１年の教室。


独特の「わからないんで とりあえずやってます」感が強い。


その所為か店番は２人くらいしかいなかった。





剛「入浴剤とかあるかな」





光「あっちにあったで」





剛はカゴを持って散歩中。


…っ、マリオが買い物…っ、、





光「うひゃひゃ(笑)」





剛「なに笑てるん？(笑)」





光「なんでもない(笑)」





剛「変な光一」





お会計。


剛くんは入浴剤を数十点と、タオルセットを買っとった。





剛「あれ？光一も買うん？」





光「ちょうどほしいもんがあったんや」





剛「…コーヒー？」





光「もうなかったやろ？ここで買っとかな」





剛「ふふっ そうやね」





さぁ ここからや。





剛「はっ)…ここ…、、」





光「あ おばけ屋敷」





『ぎゃーーーーーっっ』


『いやぁぁぁっっ』





剛「…い、…いい行こ光一…っ」





光「目隠ししたるわ剛くん」





剛「えっ？あ、…うん…」





はーい、、





ー ガチャ





剛「……ぇ…？」





引っ掛かった。

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