やからちゃうねん！ （8）

#380 ページ43

剛 side




１２月。


日に日に 寒さが増して


僕の恋人、光一さんは寒がりのくせにカーディガンを着ないスタイルで学校へ行く。


ほら今日もまたシャツ１枚で、ブレザー着て、





光「さむっ、あぁ寒〜っ、、」





当たり前。





剛「これ着る？」





光「いい」





剛「いつか 風邪引くで」





光「やってそれカラフルやもん 目ぇチカチカする」





剛「失礼なっ」





光「うひゃひゃ(笑)」





剛「んふふっ」





光「あぁ けどほんま寒い」





いいますけどね、光一さん。


ここは暖房効いてて暖かいはずなんですよ？


ほら窓も曇ってるし、誰が朝早起きしてクーラーつけてる思てんの。





剛「やからカーディガン、、」





光「いらん」





剛「ほしたらもっと寒いで？何が嫌なん？」





光「色」





む、


この『ワガママ王子』。





剛「せやったらマフラーする？」





光「え、あんの？」





剛「うん ちょぉ待ってて」





なんで朝からこんな『ドタバタ』せなあかんねん。





剛「はい、」





光「、…これ剛の？」





剛「うん 今日いっぱい着とるし…、」





光「ぁぁ どうりで…」





っ、


『ポンポン』





光「『むくむく』してる思たわ(笑)」





背中とお腹を軽く押される。





光「お前暖かいなぁ」





抱きついてきた。





剛「////、貸してそれ」





光「ん？」





深緑のマフラー。


一旦身体を離すと 光一の首元にソレを巻く。


前で作った輪っかに先っぽを入れ込むと伏せていた瞳と目があった。





光「ありがと 剛くん」





剛「ぁ…うん…////よう似合ってる」





光「ほんま？(笑)」





剛「うん あげるコレ 僕もう一枚持ってるし」





光「そう…」





ほんまは持ってへんけど。


…光一が笑うから。


と、単純に似合うから。





剛「行こ」





光「ん、」





クーラーの電源を切り 玄関へ向かう。





光「これでもう寒ないわ(笑)」





剛「ふふ そやね」





嬉しそうに言うくせに、





ー ガチャ





光「、…あかん 、、…寒い…ッ」





扉を開けた直後にはこれや。





剛「なんやねん (笑)どっちなん？」





光「寒いっ、あかんコレ！」





そら ３枚しか着てないですからね。





剛「はいはい 進む」





光「剛 おまっ、寒くないんかッ？」





剛「いっぱい着てるもん」

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