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「……」





「……」








互いに無言が続く。




あれから彼の向かいの席に座りお茶とおはぎのお皿を机の上に置く。




どうぞと言う声をかけてからいただきますと両手をついておはぎに手をつけた。




意外と礼儀正しいんだ…なんて




味はどうなのか…不味かったらどうしよう、吐き出されないかなんて不安が積もる。







「これ、お前が作ったんだよなァ?」





「え、あっそうです…けど。不味かったですか?すみませんすみません。」





「なんでテメェはすぐ謝んだよ」







調子狂うと頭を搔く彼に私は今はそれどころじゃないのだ




だって、だって




明かりがついたところでしっかり彼を見て見ると彼の服には所々血が着いているわけだ




こんなの見て平常心保てるかバカァ!!




やっぱりこの人は人殺しかなにかなのかな…




無理無理おはぎあげて殺されるとか聞いたことないよ許して神様




なんて事をずっと考えている。







「不味かったなら謝るので殺すのだけは勘弁してくださいぃ」



「あぁ?殺すだァ?何言ってんだお前は」



「あ、あその服についてる…血って」






私の言葉を聞いてあぁとどこか納得した様子の目の前の彼









「これは鬼の血だ」




「お、鬼…」




「俺は人喰い鬼を狩る鬼殺隊ってとこに居る。その任務の帰りで鬼の返り血を浴びたんだろォ」







な、なるほど…そう声をかけた後にまたおはぎをもぐもぐと食べ始める目の前の男の人。




なんだか深入りできなさそうなお話…




あれ、味の感想聞けてないや




そんな事を考えているうちに大量にお皿の上にあったおはぎは既に無くなっていた。




「美味かった」





それじゃあ、と喉を茶で潤した後席を立ちそのまま帰ろうとした彼を慌てて引き止めた。







「あの!お名前をお聞きしてもよろしいでしょうか!」





「…不死川実弥」





そう言い捨てて歩み進めてしまった不死川さんの背中を見えなくなるまで見送った。






「不死川…さん」








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設定タグ:鬼滅の刃 , 不死川実弥   
作品ジャンル:アニメ
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美穂(プロフ) - こんばんは☆また更新されるのを楽しみにしてます! (2021年1月25日 20時) (レス) id: 180cfbbdac (このIDを非表示/違反報告)
- タイトルが面白く、お話も好きだったのに(涙)更新お待ちしております。 (2020年12月20日 1時) (レス) id: 5aa2283db5 (このIDを非表示/違反報告)
琉璃(プロフ) - 実弥&サソリLoveさん» コメントありがとうございます。面白いと言っていただけて光栄です。更新頑張らせていただきます...! (2020年12月13日 10時) (レス) id: 828804142b (このIDを非表示/違反報告)
実弥&サソリLove - 面白い!実弥推しなので嬉しいです!更新楽しみにしています。 (2020年12月8日 23時) (レス) id: 12fa219545 (このIDを非表示/違反報告)
琉璃(プロフ) - 凛/月影/霖さん» わざわざコメントありがとうございます(泣)面白いと言っていただけて嬉しいです…もう少しでテストなので頑張ってきます! (2020年12月6日 11時) (レス) id: 828804142b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:琉璃 | 作成日時:2020年11月29日 12時

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