おはぎ投げたら風柱の顔面にヒットした。

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｢ありがとうございました!｣







美味しかったですと優しい笑顔で去って行くお客さんの背中を見えなくなるまで見送る。






｢Aちゃん。そろそろ休憩していいわよ｣






そう後ろから声をかけてきたのは女将さんだった。




私は幼い頃、人ならざる者に両親を殺された。




その時必死に逃げて、辿り着いたのがこの町




穏やかで、華やかで




キラキラ光る物が沢山ある




そんな中に突然として現れたボロボロの私を拾ってくださったのがこの女将さん。




今は女将さんの経営するこのお店で住み込みで働かせて貰っている。




女将さんは少し足が不自由で今は接客をほぼ私一人でやっている状況だ。




理不尽な文句を言ってくるお客さんもいる中




また、笑顔で美味しかったと帰って行くお客さん




私はそんなお客さんを見れるのが嬉しくて




ずっとここにいる。




女将さんはそろそろ私の将来について真剣に考えた方がいいのではと気遣って下さったけど




私はずっとここで女将さんとお店を続けたいと言った。




その時女将さんは泣いて下さっていた。




他にもここには沢山の方が働いて、私同様その人達も女将さんに救われた人達だった。




ここで働く者、皆心が綺麗で美しい女の人ばかりで




女将さんの人柄の良さが伺えた。




私は毎日が楽しかった。








なのに





まさかあんな事になるなんて…








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