45Monster.肉食 ページ7
あの後すぐに私達は帰った
…私が帰ったって言うのもなんだけど
改めて自己紹介をした
夢で見た人達だ
自分と背丈の変わらない緑の猫
低く落ち着く声のした紫の吸血鬼
片目の瞳孔がバツ印をした赤い死神
不思議な雰囲気のした黄色い…人
天使と悪魔は違うとこに住んでるらしい
それから、前世で使っていたと言う部屋をセンラさんに教えてもらった
「ここ、好きに使ってええよ」
その部屋は生活感があって、とても綺麗な状態だった
ずっと、ここに誰かがいるような
軽く部屋を教えてもらって、キッチンに行くとうらたさんがいた
「うらたん、小腹空いた感じ？」
センラさんが声をかけるとお肉を食べていた
…ん？お肉、生じゃない？
「あぁうん、今日はささみ」
「ちょっとまって、それ生だよね？」
生肉って大丈夫じゃないよね？と不安に思って聞くと
「うん。俺肉は生で食えるよ。Aは真似しちゃダメだよ」
「しないよ！てか猫って生肉ダメだったよね？」
「現代の飼い猫はな。俺は肉が主食の野良だったから」
現代の飼い猫？
ちょっとまって、歳近いと思ってたけどこの人何歳なの…
「驚いてるねぇ」
クスクスと笑うセンラさん
「あぁ、年齢ね。毎回驚いてるよね
3000年以上は生きてる。正確には覚えてないけど」
3000…？
え、まって、見た目的に20前後だと思ってた…
「う…うらた様だ…」
それが聞こえたっぽく、こちらを見てニヤリと口角を上げた
「うらた様ねぇ。いい響きじゃん」
その後、うらたさんはボソッと呟いた
なにかを思い出したみたいだけど、全然聞こえなかった
隣でセンラさんはクスッと笑った
「それはもう少し後ですよ、うらたん」
「わかってる」
ほんとになに…？
「化け猫と死神は大変ですねぇ」
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作者名：桜沢 彩咲 | 作者ホームページ：
作成日時：2024年1月28日 5時
