55Monster.4人と悪魔 ページ23
S
Aに昔の話をして思い出したことがある
「ずっと疑問だったんだけど、なんでお前の言ったこと現実になってんの?」
「バグだよ。なにが起こるか、頭の中でみてる」
「今、なんか見える?」
「うーん、すごくあとのことしかみえない。たぬきさんに伝えたやつ」
「それまではなにも起こらないってこと?」
「わかんない。うらにぃのは、その子が来てからの未来しかみえない」
まだ8歳だったいるみのから聞いた話
……懐かしいな
「お前まだ8歳のガキやん、俺らのがずっと年上よ」
「でも、しまにぃは未来みえない」
「それはバグのお前しか見えんわ。そいや死神は見えるん?」
「え、何が起こるかまではわからんよ。いつ死ぬかはわかるけど」
「私さかにぃよりつよい?!」
「それはないなぁ」
ちょいちょいうちに顔を出して遊んで帰って
「いるちゃんはなんの魔法が得意?」
「うーん…ややが甘いものすきだから、いつもおかし練習してる!」
もっとおいしく作りたいって言って、俺らにもお菓子をくれたり
「どーしたの?さかにぃとけんかしちゃった?」
「あー…いや…してない」
「けんかしたでしょ!さかにぃー!!」
「ばっ!!おまっやめろ!!」
「そいえばさっきせんにぃがぼーっとしてたよ」
「魔力の使いすぎだろ。ほっとけ」
突然来て俺らに溶け込んで
この子供がこれから大人になっていくんだなって思って
らしくないが、俺らは成長が楽しみだった
でも
「うらにぃ、あのね、もうすぐ私が私じゃなくなる」
「……は?」
突然言われた言葉
あのときは何を言ってるのか理解できなかった
でも、次に会った時すぐに理解した
「久しぶりだね」
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作者名:桜沢 彩咲 | 作者ホームページ:
作成日時:2024年1月28日 5時