＿。 ページ19
それからしばらく、死神と魔法使いを3人で待ちました
「なぁやまだ、前に言ってた悪魔のこと聞いていい？」
ふと気になったことを化け猫は聞きます
「未来に生まれる悪魔ちゃん？いいよ」
やまだは承諾しました
そして、ゆっくり話し始めます
「悪魔の名前はいるみの。あと1000年後くらいに会えると思う
その時には多分、彼女は8歳とかかな」
「8歳？！」
年齢に驚きを隠せない化け猫と吸血鬼
「幼いよね。しかもその辺の悪魔とは一味違う」
クスリと笑い、話を続けるやまだ
「ま、会えばすぐわかるさ」
それから3人は、死神と魔法使いの誕生を待ってました
ですが、事件が起こります
「……やけに騒がしいな。少し出てくるよ」
やまだはそう言って外へ出る
その瞬間、銃声が響き渡る
「……えっ」
化け猫は目の前の状況に頭が追いつきません
「化け物が3匹、ここにいるんだっけ？」
「うら、た、く…その、まま…」
やまだは魔法で化け猫の姿を消しました
中を一通り見た人間はそのままどこかへ行こうと後ろを向いた瞬間
「だれ」
化け猫は人間に飛びつき、そのまま喉元を噛みちぎる
周囲にいた3人の人間はパニックになり、化け猫を撃ち殺そうとするも
急所に当たることはなくそのまま噛みちぎられます
「やまだ！おい！やまだ！！」
運悪く急所に当たったやまだは出血が止まりません
「うらたくん…怪我、してる……」
「そんなんどうだっていい！早く治すから喋んな！」
「いや…もう…」
「もう喋んな！！いやだ！！やめてくれよ…！！」
化け猫は必死に治癒魔法を使います
しかし、なぜでしょう。全く傷が塞がりません
「…うらたくん…使い魔、って、きいたこと、あるかい？
ぼく、まだ…死ねないから…さ…」
やまだは残っている魔力を消費します
そして、彼は目を閉じた
「……やまだ？」
化け猫の腕の中には、1匹のたぬきが眠っていたのです
「……うらたさん？」
吸血鬼が帰ってきて、異様な光景に驚く
座り込んでる化け猫と、その腕の中で眠るたぬき
「何があったん？やまだはどこ行ったん？」
見慣れた魔法使いも見当たらず、化け猫に問いました
「あ…まーし…これ…やま…こ、これ…やまだ、だよ……」
何事もなかったかのように眠るたぬきをやまだと言いました
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 114人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：桜沢 彩咲 | 作者ホームページ：
作成日時：2024年1月28日 5時
