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53Monster.緑の化け猫 ページ17

1匹の猫が、追い回されてます

食料確保で、人間に追われている様子



小さい体を利用しあちこち逃げ回り、後ろに回って

そのまま首元に牙を食い込ませました


1匹の猫は、その人間の欠片を持ち、4匹の猫の元へ行きました


そして日が暮れて、夜になっていく



「……」


1匹の猫は人間の少年になり、月を見上げてる

今から良くないことが起こる気がする


野生の勘が、突然そう訴えていたのです



急いで家に戻ると、誰もいない

必ず誰かはいるはずなのに、1人も


ふと、昼間の人間を思い出しました


ありえないであろうことを想定し、人里に降ります


するとそこには、留守番していたであろう弟の後ろ姿

「…!!」

少年は絶句しました


弟の姿は、見るに堪えない姿になっていたのです


「あ…ぁ…あ、ぁ…」

言葉を知らない少年は会話ができません

ゆっくり、ゆっくりと、弟の元へ向かいます


すると、頭を何かで殴られる感覚が襲いかかる


「お前らだろう!!よくも我らの仲間を無惨な姿に!!」

「…?……?」

少年には、人の言葉を理解する能力がないため

人間が何を言っているのかわからない様子

ただ、怒っていることは理解しました


それは、今現在抱いた、自分と同じ感情


「んあ"……?」

振り上げられた斧を見て、少年は声を出す

威圧と思った人間は、一瞬ひるんだようです


「ゔ…あ"………あ"…!」


少年は必死に訴えます

"弟を返せ"と

ですが、その訴えが届くはずもなく


「何が言いたい化け猫め…!!」

斧がついに振り下ろされてしまいました


ですが、少年は無傷

代わりに、少年の兄がいました


「あ…ぁ…」


目の前で倒れた兄を見て、少年は何かが切れる音を聞きます



そして、斧を持つ人間、弟の周りにいる人間


目に映る人間を全て、噛みちぎる



気づけば少年は血まみれでした


そして、少年は先程の人間の言葉を思い出します


「…仲間…化け猫……」

少年はなんと、人間の言葉を理解するのです

「化け猫…か……」

自分の手を見ては笑いが込み上げてきた様子



やがて日は登り、猫に戻る時間に


…ですが少年は、猫に戻れません

少年は少し考えます

「……へぇ、これがおれへの罰?

そっかぁ…誰がみてんだ?」

辺りの空を見渡すも、誰もいませんでした


そして少年は人里を離れ、時は過ぎ


青年となった頃、不思議な人物と出会うのです

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作者名:桜沢 彩咲 | 作者ホームページ:   
作成日時:2024年1月28日 5時

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