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No.4 『夜のデート:荼毘』続き ページ6
「あの後はしばらく会わなかったね」
「そうだな。その次会ったときお前は人目も気にせず、泣いてたな」
ニヤリと笑いながら言うとAは
「そんな昔のこと忘れてよ、恥ずかしいからさ」
と、酒のせいだけではないだろう、頬を赤く染めて呟いた。
「絶対忘れねえな。なんたってお前、俺のこと覚えてなかったからな」
忘れてよ、ともう一度、Aが呟いたのと同時にバーのドアが開くカランという鈴の音がした。
……他の客が来たようだ。
俺は水っぽくなったウイスキーを一気に飲み干すとAの手をとり、立ち上がった。
「次、行くか」
「うん、そうだね……」
バーを出てネオンに色どられた薄暗い街を俺とAはまた恋人のように腕を組んで歩き出す。
お互いに違うことを考えながら。
※No.5 『夜のデート:荼毘』 続き→←No.3『過去1=出会い:荼毘』
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作者名：パンプキン | 作者ホームページ：http://uranai.
作成日時：2018年1月8日 17時
