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16* ページ26




ほのかに鼻腔に広がるのは、なんだか落ち着く
お線香のような香り。頬には布の感触。



「大丈夫ですか、Aさん!」



そう、私を助けてくれたのは、我らが祖国、
日本だった。


「え、あ、あ、だっ、だいじょぶ、です。」

窒息死はまぬがれたが、今度は別の意味で
ヤバい。


日本の顔がっ‼すんごい近くにっ‼

どうしよう、私今日抱きしめられてばっかり
じゃん。

あと着物でもないのになんだこのいい匂いは。


変態じみたことを考えていると、
日本が小さな声で私を呼んだ。

「あ………あああああええとAさん……」


「え、はい、なんですか?」


「こここっこの体勢まずいですねすみません!!
嫁入り前の娘さんに………」


彼はパッと私を離した。


そのときの顔があんまりにも真っ赤で、
思わずプッと吹き出してしまった。


「おおっ、日本、意外に大胆だね〜!」

「フム、珍しいな日本。」

「せっかくいいところだったのに、そんなに
Aを取られたくなかったのかい?」

「止めてくださいドイツさん、イタリア君、
アメリカさん!Aさんの命がかかって
いたのですから仕方ないでしょう‼そもそも
こ、これは事故で………」



からかわれてるよ。慌てて否定的する日本、
なんか新鮮。





やっぱりおもしろいなぁこの人t「おい!!!」



誰が大きく声を上げた。


その誰かというのはイギリス。


「お前ら脱線しまくりだろ!!!真面目に
やれ真面目に!!」





その一言で、本来の目的を忘れていたことに
気がついた。

というか、なんかイギリス機嫌悪い?


ハッ、まさか私が他の男の人に抱きしめられて
いるのを見て嫉妬を………!?




……嘘です、ジョークジョーク。



なんておふざけはここまでにして、順番
決めないと。



個々がおとなしく椅子に座り始めるのを見て、
私もそれに倣った。





そのとき私は気付かなかった。




そのジョークが、あながち間違っていない
ことに。



イギリスが、出会ったときとは違う、


(新しい)、




特別な感情を私に抱いていることに。

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設定タグ:ヘタリア , トリップ , 逆ハー   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:タスク | 作成日時:2015年2月13日 22時

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