古泉一樹の過去 (ページ8)

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～キョン視点～
翌日、学校に着くと、ハルヒが何とも言えない表情で座っていた。そして、俺が荷物を置くと、素早くケータイを突き出してきた。

「何だ」

「登校中に古泉くんからメールが来たのよ」

それだけ言って、また口を閉ざした。ケータイを突き出したままということは、読めという事だろう。受け取って、黙読する。

『今日は調子が出ないので、学校を休みます。風邪ではないので心配はいりません。皆さんにも、よろしくお伝えください。
追伸お見舞いはお気持ちだけで十分です』

・・・少し古泉らしくないというか、違和感を感じるのはやっぱあいつは相当疲れているのだろうか。

「・・・お見舞いは、遠慮した方がいいのかしら」

と、ハルヒが呟いた。こいつの事だから、最後の一文が無ければ放課後になると同時に即座に俺と長門と朝比奈さんを連れてすっ飛んで行ったに違いない。何と言おうか迷っていると、

「そうだわ、差し入れでも持って行ってあげましょ。それくらいならお見舞いの内に入らないわ」

それもお見舞いだと思うが、言うだけ無駄になりそうなのであえて言わないでおく。

「あ、それから、大勢で行くのも悪いし、あんたが持って行きなさい。あんたは雑用係だからちょうどいいわ」

「ああ、解った」