８ 骨折の嘘吐き ページ8
「どういうことだ？まさか全然証拠をつかめてないから、教えられることは一つもないのか？」
「微妙ですね。むしろ、糸の事すら知っていなかったようですし…役に立たないってAちゃんが何も聞かず出て行ったんですよ」
「なるほど、まあ確かに糸の事も知らないようじゃ何の役にも立たんな判断は新南の方が正しいな」
「でも被害者の関わる人物の情報は見つけました。これなんですが…」
「つまり、この二人のどちらかが犯人の確立が高いという事か。」
「はい、そのうちの一人、河�� 勇って男は、Aちゃんとの知り合いだったそうです」
「そうなのか？」
「はい。電話で事件の事について何も知らなかったようで、そのうえ嘘も下手なので犯人の確率は低いとみられます。」
「そうか。まぁだからって犯人の疑いは消えないがな…去年に骨折をしているそうだな？」
「はい、だいたい全治は一年ちょっとぐらいでしょうか。まだ治っていない…」
「もう治ってるよ」
「え？どういうこと？」
「…新南、治ってるとはどういう事だ？」
「今日、勇にあったんです。骨折は全治一か月…とっくに過ぎてるのにまだなおってないなんておかしくないですか？あいつは…治ってないふりをしてるんです。手にあるなにかを隠すために」
最初から不思議だったよ。まだそんなに動かないなんてことはない、後遺症はなにもないはず。
なのに治ってないのはおかしい話なんだよ。
「手にある何かって…なに？」
「傷だと思う…線の傷」
「…新南は、どう思ってる？殺人はだれがやったと思ってる？」
「…私的には東山だけが犯人だって思いたいです…でも…」
「でも？」
これは…現実なんだ。受け止めなきゃ、いつまでも現実逃避してたら成長なんてできっこない
「でも…犯人は東山だけではなく…ぃさも…犯人だと…わたしは…思います。」
「…なるほど。犯行は二人ってわけか…ありえるな」
「Aちゃん…」
悲しいけど…本当なんだ。最初はなんでかっておもったけど…今はもうそうじゃない
警察なんだから、被害者のためにも事件は暴かなきゃいけない。
臆病勇め…
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作者名：アスラ | 作成日時：2013年9月22日 17時
