〜拝啓 私の愛する霞のあなたへ〜

紙 ページ3

無一郎君、あなたは剣術に対して、すごく厳しかったよね。


継子になりたての頃は、ほめられることなんて一度もなくて、そんなの、夢のまた夢だと思ってた。

本当に細かいところまで注意してくれたよね。

始めは投げ出したくなったけど、その厳しさの中にあなたなりの優しさがあることに気付いた。

だから、あきらめずにがんばった。

鍛錬して、鍛錬して、鍛錬して、鍛錬し続けても、どうしても上達できないことがあった。

それでどうしようって悩んでいたら、いつもは厳しいあなたが、「お疲れ様。鍛錬もいいけど、程々にして、たまには気分転換で出かけない？」って言ってくれた。

いつも弱い隊士には興味を示さないあなたが、私にそう声をかけてくれたおかげで、私はどんなに救われたか。

きっとあなたは知らないよね。


私に優しい言葉をくれてありがとう。




あなたの一言一言は、あなたが思っている100万倍くらい私を救ってくれているんです。

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