それぞれの守り方 ページ20
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本木side
A「…わかりました。…はい、お願いします、」
一度動き出した時計は、止まってはくれない。
気づけばもう、アリーナツアーも目前に控えていた。
ドームをやり抜いた彼女に、もう「限界」という文字は無くて。
"ドームが出来たんだから今回も出来る"
ここまで来た以上、この何の根拠もない自信に彼女はもちろん、私たちも縋るしかなかった。
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でも、どうしたって制限はある。
リハーサルを重ねるごとに出でくる変更点。
いつもは、もっと良いものを作る為にメンバーから提案されるものが多かったけれど、
今回はAの状態を考慮したスタッフさんや医師からの意見が圧倒的だった。
重岡「…なしたん、あれ」
桐山「やっぱ危ないってさ。…しゃーない、こればっかりはなぁ、」
休憩中、自然と集まったメンバーの視線の先にはA。
これまでも、
ふらつくからと高いヒールは履けなくなったり、
MCを少し早く抜けたりして休む時間を作る変更は進められてきた。
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伊藤「…トロッコか、」
本木「…はい。」
リハ室の端、演出家さんとプロデューサーとA、
それはLIVEでは恒例となったトロッコでの移動についてだった。
ファンの方の近くに行くことができるものであり、Aも大切にしてたその演出。
だからこそ。近くにいけるからこそ。
本木「あの高低差がやはり厳しいと。後は客席に落ちた場合を考えると、、」
伊藤「あいつだけの問題じゃなくなるってことな、」
…誰も悪くない。全員が安全にLIVEを行うための判断。
それを本人も分かっているからこそ、了解するしか無いのだ。
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伊藤「…で、お前らのその顔は何？笑」
見ると、各々厳しい表情のメンバー。
話し合いから戻ってきた本人も気づいたみたい。
困ったように眉を下げて笑った。
A「…ごめんね、でも花道移動にしてもらったから、！」
そんな言葉なんて全く聞いてない男達。笑
ちょっとAは静かにしてて、って小瀧くんが当たり前かのようにAの手を引き、自分の膝の上に座らせた。
中間「落ちても下で支えられないからあかんのやろ？」
藤井「全員離れてるから助けられんしなぁ、」
机を囲んでその場で会議が始まる。
神山「あ、せやったらさ…」
…本当に、この人達のアイディアと団結力には驚かされてばかりだ。
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カステラ - 更新がんばってください！楽しみにしてます！！ (2022年8月20日 16時) (
レス) @page30 id: 35d44de055 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 更新楽しみに待ってます (2021年2月20日 22時) (レス) id: fda162ab92 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ - 更新楽しみにしています！ 大好きです！！ (2020年10月10日 18時) (レス) id: a7fb3732e1 (このIDを非表示/違反報告)
sora142863(プロフ) - この話ほんとに好きです！更新楽しみに待ってます！ (2020年9月18日 20時) (レス) id: 36c9dca5ef (このIDを非表示/違反報告)
しろくまあいす(プロフ) - 更新されたのは知っていたんですが、なかなか読みに来れずやっと読めました。もう一回最初から読み直してみてやっぱりこの話好きだぁーってなりました。 (2020年7月30日 19時) (レス) id: 77a6dd3cb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しんば | 作者ホームページ：http://shinba!!!!!!!
作成日時：2019年2月22日 20時
