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元帝国海軍中尉 ページ8

姉から電話があった。じいちゃんの事を知っている人が見つかったと。

遠山勇……元帝国海軍中尉か。

着いた場所は少し大きめの立派な家。

「初めまして。私は遠山勇と申します。」

丁寧に礼をする老人。彼が遠山勇だ。

[斎藤佳代です。Aの孫です。こちらは弟の清志です。本日はよろしくお願い致します。]
そう言い姉も丁寧に礼をする。

『斎藤清志です。よろしくお願いします。』

「彼とはガダルカナルの戦いの際に出会いました。ガダルカナルの戦いは有名ですから知っているかもしれません。本当に悲惨な戦いでした。毎日未帰還機が出ました。陸軍も大変だったようですね。私達が止めていられたら、と考えると胸が苦しくなります。」

『祖父は特攻で亡くなりました。』

「!?特攻でですか?…………ありえない。彼は…………。そうか…中井小佐は特攻で亡くなられたのですね。」

[ご存知でなかったのですか?]

「えぇ。ただ亡くなったとしか…。まさか特攻で亡くなるとは思いませんでした。」

『なぜそう思ったのですか?』

「彼は上層部のお気に入りでしたから。行かせるなんて有り得ないと思いまして。………彼のことで私が覚えている事を語ろうと思います。」

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作者名:ただのオタク学生 | 作成日時:2022年3月13日 0時

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