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それぞれの仕事 ページ20

-樹−

俺の朝は早かったり遅かったり。
その理由はジェシーにある。
いや、ジェシーの仕事と言う方が正確か。
何を隠そう彼はトップモデル。
数々の雑誌の表紙を飾る彼は最近テレビ番組にも出演。
その勢いはとどまることを知らない。
だからまさか高地がジェシーの存在を知らなかったとは驚いたものだ。

「樹、おはよう」

「ん、おはようジェシー」

何故俺がジェシーの仕事に合わせて起床時間を変えているのか。
勿論SSだからって理由もあるけれどそれだけでは無い。
彼は車の免許を持っていないのだ。
有名人だから交通機関もできる限り避けなければならないのに何故彼は免許を取らない。
自分で出勤出来れば俺はもう少し眠っていられたというのに。

「わぁ!何、樹まだ眠いの?」

「眠いに決まってんだろ」

エレベーターに乗り込みジェシーに寄り掛かれば慌てて体を支えてくれる。
そういう所が女性を惹き寄せるんだろうな。

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作者名:やた | 作成日時:2022年2月3日 1時

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