秘書はいったい、なぜ？3 (ページ21)

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岩田「は～い、じゃあ出発します」

『あの、岩田社長』

　

岩田「ん？」

　

『副会長が誘拐されたってお話聞いたことありますか？』

　

　
　

私は一連の話をした。

　
　

岩田「長い付き合いだけど、そんな話聞いたことないな、昔の話もたまにしか」

『知らないんですね.... 』
　

岩田「その誘拐について知ったきっかけは？」

　
　

『 ....よく覚えてないんですが小さいころ私は1日空き家に閉じ込められた事があって』

岩田「ん？」

『その時そばにいた男の子が副会長だったみたいです.... 』

　

岩田「でも、お兄さんも4年生だったでしょ？」

　

『はい』

　

岩田「男の子の名前は？」

　
　

『聞いたのに思い出せなくて』

　
　

岩田「なんで臣だと思ったの？」

　
　

　
　
　
　

　

結束バンドが嫌いだったり、足に傷があったり、そうかもって思うとこはたくさんあった。

　
　
　
　

岩田「いっそ聞いてみたら？」

『聞こうかと思ったんですけど、今まで黙っているのは理由があるかもと思って、ましてや誘拐事件だしつらい記憶なら聞けません... 』
　
　

岩田「そっか.... 」

　

『会えただけで満足です、あ、この話は聞かなかったことに..... 』

　
　

岩田「あ～心配しないで、臣が黙ってるのは理由があると思うし」

　

『そうですよね』

　

　
　
　
　
　
　
　
　

　

デスクにつくと、遠くの副会長が目に付く。

　
　
　

姫香「副会長は今日早出でしたよ、昨日休まれて」

　
　

『そっか』

目が合って遠くから手招きをされる。

　
　
　

　
　

　
　

『お呼びですか？』

　

登坂「書斎に本があふれてるから整理するの手伝ってほしい」

　

『もちろん』

登坂「いつがいい？」

『いつでも』

登坂「あ～、今夜は？」

『大丈夫ですよ』

登坂「 .....今日は協力的なんだな」

　
　

『力になってくださったのでなんでもします』

　

登坂「え？」

『また会えてうれしいです』

　
　
　
　
　

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