3章 3 -HIROOMI TOSAKA- ページ23
あ、やべえ。
そう思ったときには、もう遅かった。
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遭難してから、どうにか雪と風をしのげる場所を探して歩き回っていた。
寒さに、だんだん体力も奪われていく。
重くなる足を進め、霞む目を擦っていた。
あ、洞窟。
洞窟を見つけた俺は、洞窟に気を取られていたらしい。
臣「なんだよ...ちゃんとあるじゃんか...。」
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気を緩め切った俺が踏み出した足は、地に着くことはなかった。
ガクン!
臣「っあ!」
何かに引っかかった俺のコート。
良い店のコートを着てきて正解だった。
分厚い生地が破れることはない。
その次に見下ろした足元は、十数メートルほど下に川があるだけ。
上を見れば、登れそうな距離。
だがしかし、登りきる前に落ちてしまいそうな鼠返しの崖。
絶望的、というのはこれのことだと思った。
これ俺、死ぬしかねえのかも。
その時、崖の上に人影が見えた。
臣「ほらな、あいつは来るって...。」
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?「登坂、どうしたんだ。まるで我々の格好の餌食じゃないか。」
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背筋が、凍った。
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なす(プロフ) - 林檎。さん» 長らくお待たせして申し訳ございません...。そう言ってくださる方がいると思うだけで大きな励みになります、ありがとうございます! (2016年11月12日 20時) (レス) id: 37707962b3 (このIDを非表示/違反報告)
なす(プロフ) - もちさん» ありがとうございます!更新遅れて申し訳ありませんでした...。 (2016年11月12日 20時) (レス) id: 37707962b3 (このIDを非表示/違反報告)
林檎。(プロフ) - 更新お待ちしてました!これからもご自分のペースで頑張って下さい! (2016年11月8日 21時) (レス) id: 53916f0827 (このIDを非表示/違反報告)
もち(プロフ) - 更新ありがとうございます!面白くて大好きです! (2016年11月8日 18時) (レス) id: f62c4bc716 (このIDを非表示/違反報告)
林檎。(プロフ) - 更新楽しみにしておりました!今後の展開期待です! (2016年7月31日 21時) (レス) id: 53916f0827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なす | 作成日時:2016年3月29日 13時