届かない想いなら＿ (ページ11)

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慎 side

まさかAからランチ誘ってくれるなんて、

最近見つけたハンバーガー屋に来たけど

女の子ってこーゆーの苦手かな？

『わあ！美味しそう！』

慎｢良かった喜んでくれて｣

Aならどこに連れてきても喜んでくれるだろうなあ

『んっ！おいひい！』

口元を抑えながら無邪気に笑ってる

慎｢ゆっくり食べなね笑｣

『慎ご飯が美味しいお店いっぱい知ってそう笑』

慎｢そう？笑｣

『うん。慎と一緒にいると楽しい』

慎｢え｣

『あ、慎って彼女居ないの？いたら私と2人でランチってまずくない？』

慎｢いるわけないじゃん。笑｣

俺にはAだけだよ、なんてカッコイイこと言えたらな

『カッコイイから居るのかと思った』

期待するじゃんそんなこと言われたら

慎｢Aは？｣

『居ないよ』

慎｢樹さんと付き合ってるのかと思ってた｣

付き合ってないよって笑ってる顔が悲しそうな理由が俺にはわかる

慎｢俺にしとけば？｣

なんて馬鹿なことを口にしていた

案の定、口を開いたまま固まってる。笑

『なん、え？ちょ、』

慎｢慌てすぎだって笑｣

会計を済ませ

ほら、戻るよって言うと少し後ろをトコトコついてくる

『だって慎がからかうから！』

慎｢からかってないよ｣

『…もう』

少しでもいい。

Aの心の中に俺がいてくれればそれでいい。

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