あの時 ページ20
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内野手陣と別れてブルペンに入るとすぐ見つけた
11、と書かれた大きい背中。
「…！
A、」
『ダルさん、』
駆け寄ると久しぶり、とハグしてくれた。
お互い忙しくて、アメリカでは中々会えなかった。
「待ってたよ、A」
『…遅くなりました、』
「いやいや、俺がアメリカで
もっと早く会いに行くべきやった。
…ごめんね、」
不安やったやろ、と。
全然そんな…ダルさんのせいじゃないのに。
自分の問題、なのに。
『ダルさんが謝ることじゃないです。
…こうやって日本に来れたんですから。
不安はもう、とっくに無くなってます』
「…そうか、」
それなら、良かった、と
安心したように笑う。
『……』
日本での環境に耐えられない。
誰にも邪魔されずに野球がしたい、と
ダルさんと翔平の目の前で泣いてしまった
4年前を思い出す。
「チームの皆はちゃんと
送り出してくれたみたいで良かった、」
『皆、私がやりたいならって送り出してくれました。
…ダルさんのお陰です、』
ほんとにありがとうございます、と頭を下げる。
あの時、マリナーズ傘下チームに入るという選択肢を
勧めてくれたのは他でもない。…ダルさんだ。
「俺は何もしてないし、
Aの実力やから」
でもほんま良かった、と笑うダルさん。
「みんなAと会えるの楽しみにしてたよ」
『さっき外で、由伸と宮城くんには会いました』
「早っ、笑
じゃあ奥に皆いるから、行こう」
『あの…翔平は？』
「翔平はバッティング練習の準備してる。
会ってないの？」
『日本来てからはまだ、、』
「そっか、あいつも忙しいからね…
あとで会えるよ、」
実を言うと、アメリカでも電話ばかりで
あまり会えてなかった。
忙しそうだったし、何より、
全米の注目の的になってしまったから。
『そうですね、』
でも会ったらたぶん、変わらないクソガキぶりを
発揮してくるんだろう。
…少し楽しみにしている自分にちょっとだけ、笑える。
『…あ、』
「始まったな、はよ行こか」
奥から、ボールがキャッチャーミットに
吸い込まれた心地良い音と、懐かしい掛け声が響いてくる。
『なんか緊張します。若い人たちのこと全然知らないんで』
「みんないい子たちやし、大丈夫」
ブルペンの奥で見たのは4年前と変わらない
懐かしい光景と、レベルの高さ。
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あお(プロフ) - 続き楽しみにしています！面白くて、つい何度も読み返しています！！これからも楽しみに更新を待っています！ (6月10日 5時) (
レス) @page20 id: ec6011c416 (このIDを非表示/違反報告)
朱羽(プロフ) - お仕事お忙しいのですね！体調は壊さないように程々に頑張ってください！(偉そうにすみません💦) お話面白いです！続き待ってます〜 (2023年4月30日 13時) (レス) @page18 id: d0392a04e0 (このIDを非表示/違反報告)
庄司靖(プロフ) - 続きを早くみたいです！無理でなければよろしくお願いします (2023年4月29日 7時) (レス) @page17 id: e958ad6f1e (このIDを非表示/違反報告)
タンさん(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！！！！更新楽しみにしています！！ (2023年4月18日 18時) (レス) @page17 id: 85b052b1c5 (このIDを非表示/違反報告)
ユーリ(プロフ) - あちゃさん» コメントありがとうございます！通知の件ですが、書いて途中で保存する際、「更新を通知しない」の所にチェックを入れるのを忘れているのに今気付きました……以後気をつけます！！ご指摘頂きありがとうございます🙇♂️ (2023年4月11日 21時) (レス) id: 7d82925d81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユーリ | 作成日時：2023年3月26日 22時
