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北「え?それで終わり?」


「終わりですけど…」


北「樹って本当に男?」


「男です」





考えらんないわ、呆れた顔で言う北人さんは自分の携帯を出してLINEを開く。





北「俺、Aちゃんに連絡しよー」


「急になんでですか」


北「樹がだらしないから、俺がお誘いしようかなーって」





この前の出掛けた話をしたらこれでもかと色々言われる。


結局あの後家まで送ったらそのまま何も無く別れた。

北人さんは 手も繋がなかったの? と言ってきたけど流石にそんな事俺は出来ない。








北「なんで急に腕掴んで家まで送る なんて樹にしては大胆な事したのに最後チキるかなー」


「仲良くなったとはいえ、出会ってまだそんな経ってないんすよ?引かれたら嫌じゃないっすか」


北「俺だったら確実に手は繋いでたわ」


「俺は北人さんじゃないので無理です」


北「俺がたらしみたいじゃん」


「それに近いようなものです、」


北「もうっ!怒った!」








携帯のロックを解除し素早く文字を打ち終えると俺に見せてきた。





「Aちゃん今度デートしよう…デートしよ…デート?!」


北「へへ、俺今度デートしてくる!」





ドヤ顔の北人さんは既に笑顔で、どうしよっかなーっなんて浮かれ気分。


まだ返信も貰ってないのにこの自信はなんなんだろう、
でも北人さんもこんな感じだしAちゃんも優しいからきっとOKするんだろうな。





北「樹には悪いけど楽しんでくるね」


「いや、まだなんも…」








スキップをしながら鼻歌を歌う北人さんとは反対に、内心不安な俺はただ幸せそうな北人さんの背中を見る事しか出来なかった。











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作者名:とん☆ | 作成日時:2019年6月13日 19時

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