いち＋に＝さん【月島兄弟】

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【月島蛍side】




「でね！可愛いって言ってくれたの！明光君が！」

「へぇ」

「明光君、私の事…、そ、その、す、…好きとか言ってたりしない!? //」

「………言ってないケド」

「ごめんなさい。お願いだから引かないで。」←




僕に追いついたAは、それからずっと兄ちゃんの話ばかり。




隣に自分の事好きな奴が居るって言うのに
どういう神経してるんだか、


「あっ、蛍妬いてるんだべ?!」

「は?」

「だーかーら！
蛍も私の幼なじみなのに、お兄ちゃんばっかりホメられて妬いてるんでしょ！」

「違うけど?」

「うえっ、違うの!?」




焦った…。
そう、Aは、僕が好意を寄せていることを知らない。

だから、Aが無神経でも文句言えなかったりする。




「妬いてんじゃないのかぁ、ちぇー」


別に妬いて無い。
兄ちゃんがホメられてるって事にいちいち妬いててどうすんの?




「まぁ、全く妬いてない訳じゃないけど(ﾎﾞｿｯ」


ただ、Aの好きな人が兄ちゃんって言うのは
逆に妬かない理由が無いよね。




「え?何か言った?」

「別に。ホラ、クラス表見に行くよ」

「あ、うんっ」




何で兄ちゃん何だろう。

その疑問は、どんな難しい問題よりも
一段と難しく、僕を苦しめた。

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