シェアハウス時々、恋。２（ars）Nくん誕生日企画アリ。 (ページ3)

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A「おじいちゃんもおばあちゃんも、何で預からなあかんねんって、かなり困ってたし、私に当たってきたこともあった。

おじいちゃんとおばあちゃんは、昔は優しかったのに、これが本当の姿なんやなって」

潤「そのあともう親には会えなかったの？」

潤くんは意外にすっごい熱いヤツだから、こーゆー時だってもう姿勢から前のめりだ。

A「私が高3になった春に帰ってきたよ。何してたかは教えてくれへんかったし、私も聞かんかった。帰ってきた理由は、私の進路のこと。

会社を継がんとしても、やっぱ前島家としては恥にしたくないからちゃんとしたところ行けって、言われてん」

翔「それでK大？」

A「……うん。それ以外にももう大阪にいたくないって思いもあった。これ以上こんなとこおったら、ただでさえ人間不信になりかけてるのに、鬱なってまうわ！(笑)ってね」

Aがちょっと笑った。
申し訳ないとか思ってんのかな。こんな暗い話して、とか。

オレも含めて少なくともここにいるメンバーは、みんなAを受け入れてるし、そんなこと微塵も思ってねえのに。

A「正直人のこと信じるのが怖いねん。それを克服するためにここに来たのに結局みんなに迷惑かけて……みんないい人って、信用していいってわかってんねんけど…」

潤「それはAが自分を責めることじゃないよ。もし悪者をつけるなら、悪いのはAの親だよ。確かに跡取りは大事かもしれないけど、Aだって前島さん家の子供なんだから育ててもらう権利はある」

潤くんはホント熱いヤツ。
オレだってたまには悩んだりするコトあるけど、そーゆーときは翔ちゃんか潤くんに相談してる。

翔ちゃんに相談したらホントいい解決策が見つかるけど、そのせいで翔ちゃんがすっごい深く考えちゃってなんか悪いなって思っちゃうんだよね。

でも潤くんは、なんでかわかんないけど、普段から多分色々考えてるんだと思う。相談したらすぐにアドバイスしてくれて、オレもおおっ！って、ちょっとなるくらいすごい。

だから、潤くんの言うコトはちゃんと聞いて、頼りにしたほうがいいと思うよ、A。

なんてちょって人任せにしちゃったけど、そんなコト思いながらみんなを見渡した。

なんだ、大野さんもちゃんと聞いてるじゃん。
みんなやっぱいい人たちだよ、A。