まいにちけいくん

みんないっしょ！(3.31) ページ6

hk said

今日は朝からテンションが高い。

出発の時間までまだ、だいぶあるのにそわそわして「行こうよ」って、俺や薮に何度も言って来る。

今日はグループの仕事で全員あつまるのが嬉しくて仕方がないんだろう慧は、「まだ早いよ」って言われても、諦めない。

八「迎えの車がまだ来てないから」
伊「じゃあ、薮が運転して行こうよ」
八「大ちゃんや雄也はどうするの？」
伊「んーんー」

不満そうな顔して、窓から外を眺めだした。そこから見ても駐車場は見えないと思うけど。

って思ってたら、窓におでこをくっつけてるのをスマホで写真に撮ってる薮に気が付いた慧が、ぷいっとそっぽを向く。

もう、15年以上一緒にいるのに、みんなに会えるのが嬉しいなんて、あいかわらず可愛いなぁ。

なんて思ってたら玄関のチャイムがなる。
カメラを確認したら大ちゃんだ。

有「けーいちゃーん、あーそーぼー！」
伊「わあーっ！わあっわあ！はーあーいー！」

インターフォンから聞こえて来た大ちゃんの声に、慧が玄関にダッシして玄関ドアを開けたらしい音がした。

伊「ひかぁー、やぶー！行くよー！」

慧の大きい声が聞こえて来て、玄関に行ったら準備万端な大ちゃんと雄也も立ってて、慧まで靴を履いてにこにこしてる。

八「どしたの？まだ、集合時間には早いよ」
有「薮ちゃんから、催促の連絡が来た」
高「慧くんが“早く行こう”って、駄々こねてる動画付き」
伊「駄々こねてないからー！」
薮「行くかー」

薮が荷物を持って、玄関にやって来た。
わざとあくびしながら靴を履く薮に慧が抱きつくと、嬉しそうに、にやにやしてる。

まったく、慧に甘いんだから。

薮「マネージャーにもメッセージと動画送って、車は断った」
八「・・・」
伊「薮、好きー！行こう！早く早く！」

まったく。

しょうがないから、靴を履いて薮が持って来てくれたカバンを受け取る。

普段は遅刻する大ちゃんまで、早々に来るなんて、駄々っ子慧の動画はどれだけの破壊力なのか。

『家、出たよ！』
『俺も家、出たよ』
『もうすぐつくよ』

年下チームからのメッセージが次々に入る。
それを見た慧は、ますますテンションがあがって走り出しそうな勢いだ。

みんないっしょ。
が、大好きな慧。

そんな慧をみんなも大好き。

☆→←☆

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す