いつの日も繋ぎ止めた幸運 ページ46
いつの日も繋ぎ止めた幸運【A】
おーくらくんが、優しい笑い方をした。
色々心配してるよって、直接
言ってくれていたおーくらくんに
これを言いたかった、というのが大きかった。
特に言いたい愚痴もないくらい
毎日、嬉しくて張り切ってるけど
二人にダル絡みして楽しかった。
15分に1回は「ほんまウザい」て言われて
大騒ぎ出来て、よく寝た。
起きたら自分の部屋のベッドだったので
どうしたのかと思ったけれど
結局、後で聞いたら、私は既に会の途中で寝ていたらしく
二人で、鉄のようなマイボディを担いで
私の部屋に、放り込んでくれたらしい。
本当に、有り難い。
起きると、章ちゃんからメッセージが来ていた。
ツアー終わったら、二人で出掛けへん？
久々のお出かけの誘いに
いい朝だなあと感じ、そう言えば
ママの舞台がある、と誘ってみる。
福岡に居た時は公演日と時間が合わなくて観れないからって
前楽のチケットを貰っていたけど
一緒に行くはずだったおじいちゃんに
仕事が入ってしまったから、丁度良いといえば丁度良い。
幸せだ。
.
.
.
所詮、私は代役だ。
世間にとっては、男の人の代役で
ファンにとっても、代役の8人目。
それにママにとって、娘の代役。
でも、それが何だってんだろう。
いいじゃないか代役で。
全力で、本気で、代役をこなす
その日々が無駄なんて、私には思えない。
代役でも、今私はここにいる。
運だけはいいのが自慢だ。
例え、代役だって、私を信じてくれる人がいる。
その人の為に生きたい。
これが代役としての心意気だ。
そんな風に正当化して、適度に進んでいこう。
そう思わせてくれる、みんなのことが、やっぱり、好きだ。
.
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作者名：ゆうみ | 作成日時：2020年2月27日 11時
