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観覧車も無事1周を果たし、帰りの電車に乗り込んだ。
エースは慣れたのか疲れたのか行きよりは大人しい様子だった。
いつもの最寄りまで1時間かけて戻ってくると、五分ほど歩いたところにある複合商業施設を訪れた。
「こ、これが店…？でかすぎだろ…城じゃねェか」
『これが城なら日本はお城だらけだねぇ』
まぁ驚くのも無理はない。私もこの建物に初めて来た時はそれはそれは驚いたし、死ぬほど迷った。今でこそ何十回か来てどこに何があるか把握してきたというのに、久しぶりに来ると店が変わったりしているとそれでもう分からなくなる。つまり一生覚えられない。
中に入ってエースが興味を示したのはお店云々よりもエスカレーターだった。とめどなく流れていく階段に目をとび出さんばかりに剥いていた。
さて、本題のお買い物。
だがそんなにお金はかけたくないので服全般はGQで買ってもらおう。高い店はダメだ。君は何を着ても似合う(確信)。
お店に入ってもこれ全部売りもんかよ…と感嘆の声を上げていた。メンズコーナーを一周まわって気に入ったのはあったか聞くと何着か持ってきた。部屋着や靴下、下着も含めそれぞれ2、3着ずつ揃えるとリーズナブルな店とはいえどそれなりの値段になった。
男性の生活に必要なものがいまいち分からないのでエースに聞きながら買い物を続けた。最後に食品も買い出していくと2人とも両手に抱える大荷物になった。
『ただいまー！』
「おかえり、って俺も帰ってきたんだった」
『染み付いてんね。今日はエース先にシャワー入ってくる？買ってきた部屋着着てみなよ』
えー、と文句は言いつつも言われるままに風呂場に行くエースはなんだかんだこっちの生活に染まってきているらしい。
買ってきた食品を冷蔵庫にしまって、夕飯を作る。
なんとも色の濃い一日だった。
エースが来てから随分生活が変わった。代わり映えのしないような起きて、仕事して、帰って、寝るだけのつまらない生活がそれ自体は変わってないはずなのに色がついたようだ。
もし私が彼の世界に行ったらもっと目まぐるしい日々が待っているのだろうか。
ありえないような妄想に自然と口角が上がるのをそのままに夕食の準備に取り掛かった。
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葵(プロフ) - めりーさん» めりー様コメントありがとうございます。全部ありがたいお言葉すぎて感涙です…！今後とも楽しんで読んでいただけるように頑張りますのでよろしくお願いします！ (2023年3月13日 9時) (
レス) @page32 id: d6d31879de (このIDを非表示/違反報告)
めりー(プロフ) - 続編行くんですねっ！😆✨とても大好きで読ませてもらってます！文才がすごくて憧れます😌🙏💫応援してます🔥ꉂꉂ📣 (2023年3月11日 22時) (レス) @page46 id: 4d1819db53 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - ココナッツさん» ココ様！前作に引き続きコメントありがとうございます。笑っていただけて光栄です笑。これからの展開もぜひ楽しんでいただけると嬉しいです！今後ともよろしくお願いします。 (2023年2月26日 7時) (レス) id: d6d31879de (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - 十六夜紅葉@斎藤一推しさん» 十六夜紅葉様コメントありがとうございます。応援とても励みになります。これからもよろしくお願い致します！ (2023年2月26日 7時) (レス) id: d6d31879de (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - 葵様こんばんは。新作早速一気読みしてしまいました´`* 私5話の｢あ。結構馬鹿だ、この人。｣が好きすぎてつい笑ってしまいました(笑) 夢主さんとトリップしたエースさんのこれからが楽しみで仕方ありません…!! 今作も応援してます (2023年2月25日 23時) (レス) @page5 id: a1f85287cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葵 | 作成日時：2023年2月23日 12時
