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『…思ったより私はまだ死んじゃいけないんだなってわかった。
でも、目を覚ましたのが私の意思というならその瞬間から決めていたことなのかもしれない』
「…今度こそ死ぬぞ」
シャンクスは真剣な目をしている。
この男はいつもへらへらしているように見えて全てを見通しているような人。
『私一人じゃ無理だろうけど。
怒られる前提でマルコたちにも相談するよ、同じ思いはあるはずだから。
私たちにはつけなきゃならない落とし前がある。
あいつが高笑いしているような世界で。
私、笑えない。
マーシャル・D・ティーチを討つ』
これは私だけじゃない。
届かなかったエースと親父の意思だ。
「あいつらは強い、そう簡単には行かないぞ」
『だよね。私も殺されかけたもん』
今更討ち取ったところであの男を許せるものではない。でも、あんな奴が四皇としてのさばるこんな世界じゃ私は生きたくない。
『これは私が生きるための絶対条件。もう、決めたことだから』
「そうか。
お前は強い、アイリン。
辛い現実を乗り越え、戦おうとしている。お前は自分をもっと誇っていいんだぞ」
『…乗り越えてないよ、今でも潰れそうだよ。
親父のこともエースのことも引きずらないように背負って行こうにも2人とも大きすぎて押しつぶされそうなの。
私は一生押しつぶれそうになりながら生きていくんだと思う。
私はまだあの二人と一緒に生きていくよ。死ぬまでね』
「白ひげを背負うか。立派になったもんだ」
そんな大層なものじゃないのに。
背負ってもらった子が親を背負おうとするのは当然のことだ。
『それより、この船は後どのくらいであの島に着く？』
「まだ一週間以上はかかると思った方がいい」
『それは好都合』
「？」
『お願いがあるの、シャンクス。
私に腕一本の戦い方を教えてください！！』
利き手を失った私は戦闘力が前より下がってしまっている。このままではティーチを倒すどころの話じゃない。
腕1本の戦い方は本職に聞くのがいちばん早い。
「あっはっはっは！敵に教えを乞うか。仮にも敵船の船長だぞ？」
『私が生きるためにどうしても必要だから、どうか…』
「ふ、いいだろう。俺もまたお前に死んで欲しくない人間の1人なんでね。
だが俺は甘くはないぞ？」
『ありがとう！よろしくお願いします！！』
その日から私は生きた心地のしない毎日を島に着くまで過ごすのであった。
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葵(プロフ) - ココナッツさん» とりかごも読んでいただいたんですね！嬉しい限りです！今後とも感動できるお話を届けていきたいと思っておりますのでこちらの続編も楽しみにしていただけると幸いです。応援のコメント本当に励みになります！ありがとうございます！！ (2023年2月7日 21時) (
レス) id: d6d31879de (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - 葵さん» お返事ありがとうございますっ 止まらない涙で文字を読むのに時間がかかりましたが…何度でも読み返せます。 今日鳥籠の方も拝読しましたっどちらも良いですね…私の涙腺が大変なことになってます笑笑 更新大変かとは思いますが、楽しみにお待ちしております！ (2023年2月2日 23時) (レス) @page33 id: a1f85287cc (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - ココナッツさん» ココナッツ様コメントありがとうございます。大分長い作品なのに一気読みしていただいてありがとうございます！私も泣きながら書いていたので泣いていただけて嬉しいです！今後の展開も楽しみにしていただけたらなと思います！ (2023年2月2日 20時) (レス) id: d6d31879de (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - ワンピース大好きで、作者さんの作品を見つけた瞬間3日間ほどで一気読みしてしまいました笑 後半は泣きながら読みました…辛いけど私も夢主さんが生きててくれて嬉しいです…！ これからの行く末がとても気になります。更新大変だとは思いますが、応援してます！ (2023年1月31日 13時) (レス) @page26 id: 160792ee1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葵 | 作成日時：2023年1月24日 15時
