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「お頭、アイリンはまだ熱があるから今はそっとしてやれって」
「お前なんであんな所に！」
「おい聞けよ」
『あたま、いたい……』
心配してくれてるのはわかるが肩を揺するな目が回る。
シャンクスはホンゴウさんに殴られ、大人しくなると私に向き直った。
頭がぼーっとする中掻い摘んで今までの経緯を話していく。シャンクスはずっと黙って聞いてくれた。
『それで、魚人島でてから新世界に戻ってきてシャンクスたちを探してたら嵐に呑まれて……
私…なんでこの船に…』
最後の記憶では海にもみくちゃにされながら海面が遠のいていった気がしたけど。
「あぁ、蛇がお前を背中に巻きつけて泳いでたんだ。それを見つけてお前だとわかってすぐ引きあげたんだ」
『ッ蛇子！！』
「わ、急に起き上がるな。蛇子？あの蛇か？変な名前だな！」
『う、うるさい！蛇子は無事なんだよね？』
「あぁ、とりあえず飯をやったら元気になったぞ。今も船の横を着いて泳いできてる」
『良かったぁ…』
一刻も早く蛇子の顔を見たかったが頭痛と目眩で体を起こすのは諦めた。
「いやァ、それにしてもお前運がいいなァ！」
『全くだね。一生分の運を使い果たした気分』
「だっはっは！で、お前はその一生分の運を使い果たしてまで俺に何のようだったんだ？」
『…いや、ただお礼が言いたくて。
私が死んでる間に戦争を終わらせてくれたんだね。
親父とエースの首を守ってあの島に墓を建ててくれたのもシャンクスだって聞いた。
言葉にできないよ。
シャンクス、いや赤髪海賊団
本当にありがとう。このご恩は一生忘れない』
「やめろ、アイリン。頭を上げてくれ。
白ひげもエースも敬意を払うべき人達だった。
正直俺は…お前はもう助からないと思っていた。だから本当に驚いた。
よく、生き残った」
シャンクスに頭を撫でられるのはあの訪問以来。
変わらないその手に胸が締め付けられた。
あの頃はまだ取り戻せると思っていた日常は、結局もう二度と届かないものになってしまった。
『…私が生き残ったのはイゾウとマルコのおかげだよ。私には生きる意思なんて、無かった』
「それは違うな。
生き残るのはいつも生きたいと思うやつだけだ。
きっとお前は眠っていた間、無意識に生きるか死ぬか選び、迷い続けた。
生き残ったのは間違いなくお前の意思だ」
私の、意思。
本当にそうなのだとしたら、覚悟は決まった。
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葵(プロフ) - ココナッツさん» とりかごも読んでいただいたんですね！嬉しい限りです！今後とも感動できるお話を届けていきたいと思っておりますのでこちらの続編も楽しみにしていただけると幸いです。応援のコメント本当に励みになります！ありがとうございます！！ (2023年2月7日 21時) (
レス) id: d6d31879de (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - 葵さん» お返事ありがとうございますっ 止まらない涙で文字を読むのに時間がかかりましたが…何度でも読み返せます。 今日鳥籠の方も拝読しましたっどちらも良いですね…私の涙腺が大変なことになってます笑笑 更新大変かとは思いますが、楽しみにお待ちしております！ (2023年2月2日 23時) (レス) @page33 id: a1f85287cc (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - ココナッツさん» ココナッツ様コメントありがとうございます。大分長い作品なのに一気読みしていただいてありがとうございます！私も泣きながら書いていたので泣いていただけて嬉しいです！今後の展開も楽しみにしていただけたらなと思います！ (2023年2月2日 20時) (レス) id: d6d31879de (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - ワンピース大好きで、作者さんの作品を見つけた瞬間3日間ほどで一気読みしてしまいました笑 後半は泣きながら読みました…辛いけど私も夢主さんが生きててくれて嬉しいです…！ これからの行く末がとても気になります。更新大変だとは思いますが、応援してます！ (2023年1月31日 13時) (レス) @page26 id: 160792ee1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葵 | 作成日時：2023年1月24日 15時
