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数ヶ月が過ぎた。
目的の男がどこにいるのか全く情報が掴めない。
まぁ当然と言えば当然。
海賊は海賊船で旅をしてなんぼ。
ハンコックみたいにひとつところに腰を落とすような海賊の方が少ないのだから。
『……やば』
そして数日続く嵐に、尽きかけの食料。
もっとセーブしながらお菓子食べればよかった。美味しすぎて数日で食い尽くしてしまった。
猛烈に吹く風とうねる波に何度も飲まれそうになりながら奇跡的に辛うじて転覆しないで済んでいるのは蛇子が何とか支えてくれてるおかげ。でもきっともう体力は限界なはずだ。
そもそもこの船自体がいつ壊れてもおかしくは無い。
『蛇子、大丈夫？？』
数日食事を取れてない状態でのこの海はこの子にとってもかなりの地獄なはず。過酷な旅に付き合わせてしまって申し訳ない。
早くどこか、島にたどり着かないと。
どごおおおおん
『ッ！わっ！？』
聴覚が飛びそうなほどの轟音が響き眩しい閃光と共に私たちの船に直撃したのは雷。
ついに崩壊した船とともに私は海に投げ出された。
海は大荒れ、私は能力者。
やはり人間、最後はあっけないものだと諦め、意識を失った。
○
新世界
とある海賊船もまた荒れた海を漂っていた。
「お頭ァ！！海になんかいるぜ！」
「なんかってなんだよ、生き物か？」
「ありゃ蛇………ん！？人だ！！蛇が人を乗せて泳いでくる！
つーか沈みかけてる！」
「なんだそりゃ？」
頭と呼ばれたその男はクルーから双眼鏡を奪い取るとそのレンズを覗き込んだ。
荒れた波、激しい雨で遮られるもその奥には確かに体の小さそうな海蛇が人らしい何かを背中に巻きつけるようにして泳いで…溺れているように見える。
覇気がかなり弱まってる。
もう彼らは死にかけのようだが…
「おい急げ！あの蛇を引き上げろ！！」
「はぁ！？こんな荒れた海で何言ってんだお頭！」
「つべこべ言わずに急げ！
アイリンが死んじまう！」
「はぁ！？」
クルーたちはもう訳が分からぬまま船長命令に従い、その海蛇と人間を引き上げにかかったのだった。
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葵(プロフ) - ココナッツさん» とりかごも読んでいただいたんですね！嬉しい限りです！今後とも感動できるお話を届けていきたいと思っておりますのでこちらの続編も楽しみにしていただけると幸いです。応援のコメント本当に励みになります！ありがとうございます！！ (2023年2月7日 21時) (
レス) id: d6d31879de (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - 葵さん» お返事ありがとうございますっ 止まらない涙で文字を読むのに時間がかかりましたが…何度でも読み返せます。 今日鳥籠の方も拝読しましたっどちらも良いですね…私の涙腺が大変なことになってます笑笑 更新大変かとは思いますが、楽しみにお待ちしております！ (2023年2月2日 23時) (レス) @page33 id: a1f85287cc (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - ココナッツさん» ココナッツ様コメントありがとうございます。大分長い作品なのに一気読みしていただいてありがとうございます！私も泣きながら書いていたので泣いていただけて嬉しいです！今後の展開も楽しみにしていただけたらなと思います！ (2023年2月2日 20時) (レス) id: d6d31879de (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - ワンピース大好きで、作者さんの作品を見つけた瞬間3日間ほどで一気読みしてしまいました笑 後半は泣きながら読みました…辛いけど私も夢主さんが生きててくれて嬉しいです…！ これからの行く末がとても気になります。更新大変だとは思いますが、応援してます！ (2023年1月31日 13時) (レス) @page26 id: 160792ee1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葵 | 作成日時：2023年1月24日 15時
