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王宮の奥、この王座に座っているのは親父よりもずっと大きな人魚。
「よく来たんじゃもん。白ひげ海賊団16番隊副隊長、アイリンよ」
『私のこと、ご存知なのですか』
「あの戦争の記事は目が痛くなるほど読んだんじゃもん。お主も辛かったであろう」
『お気遣いありがとうございます。でも、大丈夫です。
あなたにお目にかかれて光栄です』
「そう固くならずとも良い。ニューゲートの家族が来た時は歓迎すると決めていたんじゃもん。よくこの国に来てくれた」
『そんな、私は歓迎していただけるようなことは何も』
「何を言う。さっき海賊に襲われた子供を助けてくれたじゃろうて」
『ジンベエまで！』
王宮で国王と話すことになるとは。
想定外な状況に挙動不審になりつつ出されたお茶を頂きながら、親父や白ひげ海賊団の昔話を聞いた。
自分は知らない親父の話。昔の白ひげ海賊団の話。
みんなの若い時代の知らない一面を見ているようで面白かった。
「国王様ァ！！」
「何ごとじゃもん」
「海賊が、攻めてきました！！」
「フカボシたちは…そうか、今の時間は外回りか。被害状況は」
「お菓子工場を襲撃され、兵が押えていますがいつまで持つか…！」
「何！？工場が」
お菓子工場。
さっき聞いた。ビックマムにお菓子を献上する代わりにその名を借りていると。
その工場が壊されればどうなるか。
想像もしたくない話だ。
『案内してください』
「わしも行こう。お菓子工場を破壊されるわけにはいかん」
＊
「魚人共もこれで終わりだァ！！」
海賊のその言葉に住民の誰もが同じことを思った。
もうおしまいだ。
ここで今助かったとしても、お菓子工場が無くなればビッグマムに消される。
必死に工場を守る兵も、次々と倒れゆく仲間を見て絶望を感じていた。
「死ねェ！魚人！！」
「魚人空手、五千枚瓦正拳！」『スピリット！』
「ぐほぁッ」
「おい、あいつ！まさか」
「元白ひげ海賊団、黒フード！頂上戦争で死んだはずじゃァ！？」
私に驚くということはさっきの様子海賊とはまた違うやつらのようだ。
腕は溶け落ちたが霊の手は両手で扱える。
霊手の片手で男たちを握るように押さえつけたままもう片方の拳を振り上げた。
「待て待て！もうここは白ひげのナワバリじゃねェだろうが！」
今ここが誰のシマだろうが関係ない。
『親父が愛したこの島に手ェ出すんじゃねェよッ！！』
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葵(プロフ) - ココナッツさん» とりかごも読んでいただいたんですね！嬉しい限りです！今後とも感動できるお話を届けていきたいと思っておりますのでこちらの続編も楽しみにしていただけると幸いです。応援のコメント本当に励みになります！ありがとうございます！！ (2023年2月7日 21時) (
レス) id: d6d31879de (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - 葵さん» お返事ありがとうございますっ 止まらない涙で文字を読むのに時間がかかりましたが…何度でも読み返せます。 今日鳥籠の方も拝読しましたっどちらも良いですね…私の涙腺が大変なことになってます笑笑 更新大変かとは思いますが、楽しみにお待ちしております！ (2023年2月2日 23時) (レス) @page33 id: a1f85287cc (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - ココナッツさん» ココナッツ様コメントありがとうございます。大分長い作品なのに一気読みしていただいてありがとうございます！私も泣きながら書いていたので泣いていただけて嬉しいです！今後の展開も楽しみにしていただけたらなと思います！ (2023年2月2日 20時) (レス) id: d6d31879de (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - ワンピース大好きで、作者さんの作品を見つけた瞬間3日間ほどで一気読みしてしまいました笑 後半は泣きながら読みました…辛いけど私も夢主さんが生きててくれて嬉しいです…！ これからの行く末がとても気になります。更新大変だとは思いますが、応援してます！ (2023年1月31日 13時) (レス) @page26 id: 160792ee1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葵 | 作成日時：2023年1月24日 15時
