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ジャンクとかいう海賊たちは縛り上げて近くの島民に頼んだ。
これでも賞金首らしい。
海軍に引き渡せば金になるだろうし、私は海軍に近づきたくない。
『イゾウたちがこの島に来てたなんて知らなかった』
「さっき着いたばかりだからな。物資の調達に島に降りたら物騒な声が聞こえてきたから行ってみれば。見違えたな、本当に」
『えへへ、そんなに褒めても何も出ないよ?』
「出なくていい。生きててくれただけで十分すぎるくれェだ」
『約束は守る主義なの!正直何度か死にかけたけどね』
「だろうな。まァ、話は船でたっぷり聞かせてもらおうか。ついたぞ」
3年越しのモビーディック号。
何も変わらない立派な船だが、久しぶりに見たせいで余計大きく感じる。
帰ってこれた、この船に。
「アイリン、乗らねェのか?」
『まだ、乗れない』
「は?」
『イゾウ、船長さんを呼んでもらえない?』
「…あァ、分かった」
納得した顔を見せ、イゾウは船の奥へと姿を消した。
波止場で靡く潮風を受けながらたっていると、遠目に見ても大きな影が甲板に姿を現した。その周りには見知った顔が沢山見えた。
「ッアイリン!!」
「生きてたのか!良かった!!」
「よく帰ってきたなァ!!早く乗れよ、アイリン!」
船と同様みんな相変わらずのようだ。
私も早くこの船に乗りたいという気持ちはあったが、最後まで筋は通さなければ。
『船長さん!!』
黙って見守っていた船長さんがクルーたちを後ろに下げ前に出た。
『3年前の約束、果たしにきました。あなたの名前を背負えるくらいには強くなれたと思います。
まだまだ未熟者ですが、どうかまたこの船に置いていただけませんか!
お願いします!!』
深く頭を下げると懐かしい響きの笑い声が港に渡った。
「グラララララ、よく生きてやがったなァ小娘。しぶてェガキだ。
にしてもおめェ、変わってねェな。3年前、自分に賭けろなんざこの俺に啖呵切ったあの時と」
『賭けは私と船長さんの勝ちです。少なくともこの3年間、私は死ぬ運命に打ち勝ちましたから』
「船長さんなんて呼び方すんじゃねェよ。
野郎ども!今日からこいつァ俺の娘だ!家族が増えるぞォ!!」
「うおおおおお!」
「船に乗れ、アイリン。出航するぞ」
『ッ…はい!!親父!!』
今日、私はついに白ひげ海賊団の
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葵(プロフ) - ココナッツさん» とりかごも読んでいただいたんですね!嬉しい限りです!今後とも感動できるお話を届けていきたいと思っておりますのでこちらの続編も楽しみにしていただけると幸いです。応援のコメント本当に励みになります!ありがとうございます!! (2023年2月7日 21時) (レス) id: d6d31879de (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - 葵さん» お返事ありがとうございますっ 止まらない涙で文字を読むのに時間がかかりましたが…何度でも読み返せます。 今日鳥籠の方も拝読しましたっどちらも良いですね…私の涙腺が大変なことになってます笑笑 更新大変かとは思いますが、楽しみにお待ちしております! (2023年2月2日 23時) (レス) @page33 id: a1f85287cc (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - ココナッツさん» ココナッツ様コメントありがとうございます。大分長い作品なのに一気読みしていただいてありがとうございます!私も泣きながら書いていたので泣いていただけて嬉しいです!今後の展開も楽しみにしていただけたらなと思います! (2023年2月2日 20時) (レス) id: d6d31879de (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - ワンピース大好きで、作者さんの作品を見つけた瞬間3日間ほどで一気読みしてしまいました笑 後半は泣きながら読みました…辛いけど私も夢主さんが生きててくれて嬉しいです…! これからの行く末がとても気になります。更新大変だとは思いますが、応援してます! (2023年1月31日 13時) (レス) @page26 id: 160792ee1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作成日時:2023年1月24日 15時