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『親父ッ！！』
ひとしきり泣いたあと、走ってきたのは親父の部屋。
『エースを殺さないで！！
親父の命を取ろうとした、許されることじゃない。分かってるけど！
弟なの！
親父もみんな家族だけど、エースも…あの子たちも家族なの！
許されないなら私も罰を受けるから！だからどうか、
あの子の命を、未来を奪わないでください…ッ！
お願い、します…！』
崩れるように膝をつき、頭を垂れた。
親父が何を考えて船に連れてきたのかは分からないけど、親父に手を出たんだ、この船じゃ許されることでは無いだろう。
エースも親父も私にとって大きすぎる存在で選ぶなんてとてもできない。
でも、今エースを守れるのは私しかいないと、そう思ったのだ。
「子が親に土下座なんざするもんじゃねェ、顔上げろアイリン。
殺す気があったらとっくにやってらァ。安心しろ」
『ッほんとに…』
「俺が嘘ついたことがあったか？そもそもあんなハナタレに俺が殺られると思うか、アイリン」
『思わないけど、思わないけどでも、親父に手出したのには変わらないし…』
「大丈夫だ、俺は殺られねェし小僧も死なねェ。目が覚めたらまた俺の首狙ってくるだろうが…まァしばらくは面倒見てやる。
それに娘にこんなに必死に頼まれちゃ断れねェだろうよ」
『お、親父ぃぃ…ッ…ぅ、ありがとうぅぅ……ッ！』
「そんな泣くんじゃねェよ」
『だっで、私…親父すきだげど…エースも大事で…どうじていいが、わがらなくて…！』
蹲ったままの私をそのまま片手で持ち上げると、自分の体の上に私を乗せ、包むように頭を撫でてくれる。
「おめェがここまで取り乱すなんてなァ」
『……昔から死に急ぐし、私の言うことなんか聞かないし、口は悪いし反抗するし、生意気だし。
けど、誰より脆くて消えてしまいそうな馬鹿。
私はそんな馬鹿に生きて欲しいの。生きていいよってエースを認めてくれる人達と一緒に。
親父、もう一つだけお願い聞いてくれる…？
エースの生きる理由に、なって欲しい。
親父ならなれる、から』
「グラララララ、そりゃおめェ、俺がどうにかできるようなもんじゃねェ。
あいつ次第だろう」
この人は本当に…
その大きな手で私のことも、エースのことも救ってくれた。
私たちは運がいい。
こんな偉大な男が生きる時代に彼と同じ時を過ごせるのだから。
そして物語は冒頭へ戻る_____
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葵(プロフ) - ココナッツさん» とりかごも読んでいただいたんですね！嬉しい限りです！今後とも感動できるお話を届けていきたいと思っておりますのでこちらの続編も楽しみにしていただけると幸いです。応援のコメント本当に励みになります！ありがとうございます！！ (2023年2月7日 21時) (
レス) id: d6d31879de (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - 葵さん» お返事ありがとうございますっ 止まらない涙で文字を読むのに時間がかかりましたが…何度でも読み返せます。 今日鳥籠の方も拝読しましたっどちらも良いですね…私の涙腺が大変なことになってます笑笑 更新大変かとは思いますが、楽しみにお待ちしております！ (2023年2月2日 23時) (レス) @page33 id: a1f85287cc (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - ココナッツさん» ココナッツ様コメントありがとうございます。大分長い作品なのに一気読みしていただいてありがとうございます！私も泣きながら書いていたので泣いていただけて嬉しいです！今後の展開も楽しみにしていただけたらなと思います！ (2023年2月2日 20時) (レス) id: d6d31879de (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - ワンピース大好きで、作者さんの作品を見つけた瞬間3日間ほどで一気読みしてしまいました笑 後半は泣きながら読みました…辛いけど私も夢主さんが生きててくれて嬉しいです…！ これからの行く末がとても気になります。更新大変だとは思いますが、応援してます！ (2023年1月31日 13時) (レス) @page26 id: 160792ee1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葵 | 作成日時：2023年1月24日 15時
