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時は流れ3年後。
私は生きていた。
海軍に追われたり、海に転覆しそうになったりとにかく死にかけた1年目。
なりを潜め、存在を隠しつつ生き延びた2年目。
追っ手もなくなり比較的のんびりとした旅を続けられるようになった3年目。
ここは船長さんの島。貧困層ではあるもののまだ裕福な方のこの島は小さな町があり活気に溢れた街並みが広がっている。
とあるレストランで私は遅めの昼食を取っているところだった。
名も知らぬこの島の料理を頂いたが絶品だった。
会計を頼もうとした時、行儀の悪い連中が来店した。
「おうおうおう！出ていけ愚民ども！この店はこれから我らがキャプテンの貸切だ！」
「てめェらの居場所はねェ！今すぐ出てけ！！」
店主が困ったように男たちに声をかけるも、彼らはさらに勢いを強め店主に手を挙げた。
パシ
「あ？んだてめェ…俺に逆らおうってのか？」
「なめんなよッこのチビ野郎！！」
遅いパンチが飛んできたのでそれを軽く避け、やつの顎に向けて足を蹴り上げる。その上げた足を今度はその隣の男の頭に振り落とす。
私は気絶したそいつらを店の外の路地に投げ捨て、もう一度店に戻った。
『すみませんね、店主。雑巾か何か拭くものを借りれますか？』
「え？」
『あの野郎鼻血で店汚しやがって。あ、怪我は無いですか？』
「そ、そんな！私がやりますので大丈夫です！怪我もありません！ありがとうございましたッ！！」
『いや、やらせて欲しいんです。まぁ血を吹き出させたのは私ですし…あ、借りますね〜』
「あ、ちょ…」
店主の持っていた布をひったくるように受け取ると床に着いてしまった汚い血を拭き取った。
せっかく美味しい料理が食べられたというのに全く迷惑な連中だ。
『こんなもんか…店主、お会計お願いします』
「いえ、お代は頂けません！賊を倒していただいた上に丁寧に掃除まで…本当にありがとうございました。
せめてもの感謝の気持ちです」
『いいんですか？じゃあお言葉に甘えて。
いやぁ金欠だったんで助かります！』
「助かったのはこちらです。あなたがいなかったら今頃どうなっていたことか…」
『いえいえ〜、じゃあ私はこれで。
ご馳走様でした。とっても美味しかったです』
「ありがとうございましたッ」
船長さんのナワバリは大抵平和な島だ。あまりこう言う厄介事には出くわしたことがない。
なんだか嫌な予感がする。
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葵(プロフ) - ココナッツさん» とりかごも読んでいただいたんですね！嬉しい限りです！今後とも感動できるお話を届けていきたいと思っておりますのでこちらの続編も楽しみにしていただけると幸いです。応援のコメント本当に励みになります！ありがとうございます！！ (2023年2月7日 21時) (
レス) id: d6d31879de (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - 葵さん» お返事ありがとうございますっ 止まらない涙で文字を読むのに時間がかかりましたが…何度でも読み返せます。 今日鳥籠の方も拝読しましたっどちらも良いですね…私の涙腺が大変なことになってます笑笑 更新大変かとは思いますが、楽しみにお待ちしております！ (2023年2月2日 23時) (レス) @page33 id: a1f85287cc (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - ココナッツさん» ココナッツ様コメントありがとうございます。大分長い作品なのに一気読みしていただいてありがとうございます！私も泣きながら書いていたので泣いていただけて嬉しいです！今後の展開も楽しみにしていただけたらなと思います！ (2023年2月2日 20時) (レス) id: d6d31879de (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - ワンピース大好きで、作者さんの作品を見つけた瞬間3日間ほどで一気読みしてしまいました笑 後半は泣きながら読みました…辛いけど私も夢主さんが生きててくれて嬉しいです…！ これからの行く末がとても気になります。更新大変だとは思いますが、応援してます！ (2023年1月31日 13時) (レス) @page26 id: 160792ee1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葵 | 作成日時：2023年1月24日 15時
