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エースに手を引いてもらいながらゆっくり甲板の上を進む。
宴の中のはずなのにみんな私たちを凝視し言葉を失い、随分と静かな宴に変わった。
ガチガチの手で私の手を取り1歩先を歩くエースの顔を見上げれば、やはり少しだけ緊張した面持ちで顔も少し赤く見えた。
ほんとにカッコよくなったよね、エース。
体つきはもう成人男性のそれと変わらない、むしろ同い年の子と比べればしっかりしている方だろう。
顔つきも昔から整ってはいたけど、磨きがかかったというか雄々しく、凛々しくなった。
こんなかっこよくて、ずっと私を想ってくれて、それ以上に何がいるんだろう。
また強い風が吹いて足がもつれる。
バランスを崩した時今度支えてくれたのはさっきよりも幾分か筋肉質な腕。
「大丈夫か」
耳元で鳴る年相応の低い声。
聞きなれなかった声変わりした声も今やもう心地良さを覚える。
思ったよりも近くで交わる目線に驚いてお互いに体を一旦離す。
いや、こんなこと考えてる時にあんな近くじゃ心臓もたない…
「ん」
『え？』
「腕、掴まってた方がバランス取れるだろ」
『あ…あり、がと……』
お互い少しずつぎこちなくなっているのが分かる。
そっとエースの腕に自分の腕を絡めて体を少し寄せた。エースは体をビクッと震わせたが何も言ってこなかった。
エースとしては手を繋ぐより、アイリンが自分の腕を掴んだ方が安定するかと思っての提案だったが、彼女が腕を組んで来て距離があまりにも縮まって心臓が口から飛び出そうな思いだった。
親父までの距離はいつもならそう遠くは無い距離だ。
慣れない靴と慣れない状況のせいでまありにも長く感じる。
近くに感じるエースの体温。
この腕が包むのはいつでも私であって欲しい。
そっか、私いつの間にか
エースのこと好きだったんだ。
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葵(プロフ) - なこさん» なこ様コメントありがとうございます！キュンしていただけて何よりです！エースとのお話、まだまだお届け出来ればなと思ってますのでこれからもこの作品をよろしくお願い致します！ (2022年12月26日 8時) (
レス) id: c7e0276671 (このIDを非表示/違反報告)
なこ(プロフ) - いつも楽しませていただいております！！ついにヒロインがエースに想いを伝えて♡キュンさせて頂きました♡♡♡これからも応援しています！！ (2022年12月25日 22時) (レス) id: 1d7515ff1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葵 | 作成日時：2022年12月4日 17時
